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大熊の復興拠点・野上、下野上の一部 立ち入り規制緩和方針 町が国への要請案示す

10/9(水) 8:42配信

福島民報

 大熊町は八日、東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域の特定復興再生拠点区域(復興拠点)に認定されている野上地区と下野上地区の一部について、来年三月末までの立ち入り規制緩和を国に求める方針を明らかにした。来年三月末までに計画されているJR常磐線全線開通に合わせ、大野駅周辺に加えて県立大野病院の敷地などの避難指示の解除を求める意向も示した。今後、町は町議会や住民への説明を経て、国と緩和や解除に向けた協議に入る。

 大熊町除染検証委員会が八日に町役場で行った大野駅周辺の除染検証結果の中間報告の中で、町が示した。解除と緩和の範囲案は【図】の通り。

 町が緩和の意向を示している地域は、環境省の除染が終了した野上、下野上両地区の一部約二百九十ヘクタール。住宅地や、双葉翔陽高、大野小、大野幼稚園が含まれている。二〇二二(令和四)年春までの避難指示解除を目指す復興拠点の面積約八百六十ヘクタールの約三割に当たる。今年四月に避難指示が解除され、町役場新庁舎などが立地する大川原地区に隣接している。

 緩和すれば、区域のバリケードは撤去となる。宿泊は禁止のままだが、日中は許可証なしで住民らが自由に立ち入りできるようになる。これにより、上下水道や電気、電話線などのインフラ復旧を加速させていきたい考え。

 町環境対策課によると「解除前も申請なしで出入りできた避難指示解除準備区域や居住制限区域と考え方は同じ」という。

 避難指示解除を求めるのは、大野駅周辺と大野病院敷地を合わせた四・二ヘクタールと、大野駅と緩和地区、大川原地区を結ぶアクセス道路となる町道(一部県道)約三キロ。いずれも住民が居住できる範囲は含まれていない。

 町除染検証委の中間報告によると、大野駅周辺の空間放射線量率で推定された年間積算線量は、避難指示解除の要件となる二〇ミリシーベルトを十分に下回っているという。

 休止している大野病院については町が県に再開を求めている。解除後、将来的な再開に向けて本格的な準備ができるよう、解除範囲案に含めた。

 町は今後、解除と規制緩和案を町議会に示す。行政区長会や住民を対象とした説明会を開いて意見を聞いた上で、国に解除や緩和を求めていく。

最終更新:10/9(水) 8:42
福島民報

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