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関電、会長・社長ら幹部大量辞任へ 政府や株主の批判で

10/9(水) 15:54配信

朝日新聞デジタル

 関西電力は9日、八木誠会長と岩根茂樹社長が辞任すると発表した。トップ2人を含む役員ら20人が、高浜原発がある福井県高浜町の元助役(故人)から多額の金品を受け取っていた問題の責任をとる。八木氏は同日付で辞任し、岩根氏は今回の問題に関する第三者委員会が年内に再調査の結果をまとめた段階で辞任する。

【写真】受領した金品には、金杯も含まれていた

 八木氏は同日午後に大阪市内で開いた記者会見の冒頭で「立地地域や社会の皆さまからの信頼を失墜し、誠に申し訳ない。経営責任を明確にするために辞任する」とおわびした。八木氏は関西経済連合会の副会長も辞任する意向。岩根氏は大手10社でつくる電気事業連合会の会長を同日付で辞任した。電事連会長の後任は、中部電力の勝野哲社長を軸に調整するとみられる。

 トップ2人のほかに、約4千万円分を受け取っていた関電の原子力部門トップの森中郁雄副社長をはじめ、常務執行役員の右城望氏、鈴木聡氏、大塚茂樹氏も9日付で退く。豊松秀己元副社長は同日付で非常勤嘱託になる。

 八木氏らは当初、続投に意欲を示していたが、政府や筆頭株主の大阪市などからの批判を受けて決断した。

 八木氏は原子力事業本部長などを経て、2010年に社長に就いた。11年には東京電力福島第一原発事故を受け、東電の清水正孝社長(当時)に代わり、急きょ電事連の会長にも就任。業界トップとして原発の事故対応にあたった。16年6月に八木氏が関電会長となり、岩根氏が後任として副社長から社長に昇格。今年6月に電事連会長になったばかりで、歴代会長の在任期間として過去最短となる。


■関西電力トップ、辞任までの動き

9月27日   金品授受について各紙の報道を受け、岩根茂樹社長が記者会見

10月2日   批判を受けて関電が再会見、岩根社長と八木誠会長は辞任を否定。第三者委員会の設置を表明

  2日夜  菅原一秀経済産業相「金額は法外。経営判断は当然するもの」

  2日深夜 元助役が顧問を務めていた吉田開発など業者から直接の金品受領が判明

  3日   大阪市が市の推薦人を第三者委に加えるよう要求。認められなければ臨時株主総会で解任提案も  4日   福井県議会で関電への批判相次ぐ。真相究明を求める意見書全会一致で可決

  6日   元役員が1990年代に金品の受領を証言するなど問題がさらに拡大

  7日   衆院代表質問で野党が追及。安倍晋三首相が「徹底的に全容を解明することが不可欠」などと答弁

  7日   中西宏明経団連会長「(金品受領は)常識的な判断からすればおかしい」

  8日   福井県高浜町の野瀬豊町長「経営陣が責任を取らない限り、高浜1、2号機の再稼働は認められない」

  9日   八木会長が臨時取締役会で辞任の意向を報告、岩根社長も年末に進退判断へ


     ◇

 大手電力10社でつくる電気事業連合会は9日、関西電力の岩根茂樹社長が同日付で電事連会長を辞任したと発表した。これに伴い、電事連会長が務めてきた日本原燃の会長職も同日付で辞任した。

 電事連会長の後任は各社の社長が協議し、18日に決める予定。それまでの間は、3人の副会長が会長の職務を代行する。

 岩根氏の電事連会長の在任期間は約4カ月で、歴代19人で最短となる。

朝日新聞社

最終更新:10/9(水) 21:40
朝日新聞デジタル

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