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劇団ひとりに学ぶ“通行手形”としての手堅さ 怒りと無縁の生き方

10/9(水) 8:00配信

オリコン

【REACTION】vol.3 劇団ひとり

 「怒られるうちが華」。芸歴26年の劇団ひとり(42)は身にしみてその言葉の重みを感じている。「怒られることがなくなると、怒ってくれるのは自分しかいなくなりますよね。例えば、僕が『仕事に遅刻しました』って言っても、たぶんもう怒られないと思うんですよ。陰口は言われると思うけど、表立っては『しょうがないですよ』ってなる。そこで『まぁーいいや』じゃなくて、自分自身に対してちゃんと怒れないと、また同じミスをする。怒られないっていうのは、実はデメリットかもしれないですね」。舞台では喜怒哀楽を自在に操っているが、実は“怒り”とはほぼ無縁の芸人人生を歩んできて、今の立ち位置を築き上げた。

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■ダチョウイズムを受け継ぐ男

 怒られた経験として唯一覚えているのは、20年以上前に当時組んでいたコンビ・スープレックス(※2000年解散)として初めて出た舞台後のこと。「ネタが終わった後、寺門ジモンさんが僕らのところに来てくれて『お、お、お前たち、もっと落ち着いてしゃべらないとダメだよ』って言われて、あんたに言われたくないと思いましたけどね(笑)。ジモンさんが見ても初舞台は慌てて見えていたんでしょう」。そんな自分がたまに怖くなる。「後輩思いのいい先輩たちはダメなところをちゃんと怒ってあげていますよね。瞬間的にキレることとは違って、やっぱりなんか説教とか教えみたいなニュアンスも入っているんじゃないかな。そういう意味では、誰も怒ってくれないということはオレのことをどうでもいいと思われているのかもしれないですね(苦笑)」。

 怒られることなく歩んできた裏には、所属事務所の雰囲気、お世話になってきた先輩・ダチョウ倶楽部の存在が大きかった。「僕は別に師匠がいるわけではないのですが、太田プロはすごく仲のいい事務所ですし、僕らをかわいがってくれた一番の先輩がダチョウさんでした。3人がああいう人たちで、当然説教をするような人たちじゃないですからね(笑)。そのイズムを受け継ぐというか、自然に僕も後輩に対して説教をしたりとかしないで、ダチョウさんにかわいがってもらったように、かわいがっているように思います」。そんな時に思い出すのが冒頭の言葉「怒ってくれるのは自分しかいない」。自分を律しながら、唯一無二の存在になった。

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最終更新:10/9(水) 9:36
オリコン

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