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緑の多い自衛隊車両のなかで目立ってなんぼのカラフル支援車両とは

10/9(水) 6:04配信

乗りものニュース

上空や遠方でもハッキリ見える自衛隊車両とは

 日本は災害大国です。地震や台風、大雨などで大規模災害が発生し、消防や警察だけでは対応が難しくなった場合、最後の砦として自衛隊に災害派遣要請が出されます。その要請を受けて活動する自衛隊車両は、テレビをはじめ様々な媒体で目にすることが多いでしょう。
 
 そうした被災地に展開した自衛隊というと、濃緑色(オリーブドラブ)のトラックやテントをイメージするかもしれませんが、自衛隊の車両イコール濃緑色というわけではありません。

【写真】桜のマークも陸海空各自衛隊で違う

 そもそも、なぜ自衛隊の車両に濃緑色が多いのかというと、それは山野で敵に見つかりにくくするためであり、つまり野外での戦闘を想定しているからです。ただし野外戦闘をおもに想定しているのは、陸上自衛隊と一部の航空自衛隊部隊の車両であり、海上自衛隊の車両や航空自衛隊の航空機部隊の車両は、有事においても野外戦闘より基地機能の維持の方が主要な任務となります。
 
 陸上自衛隊は野外戦闘を想定しているからこそ、全部隊に可搬式の炊具セットや野外風呂、浄水セットを装備しています。だからこそ、電気や水道、ガスなどが寸断された被災地でこれらが活用でき、そこから災害派遣のメインとなることが多いのです。その結果、被災地で濃緑色の車両を見かける確率が高くなるといえるでしょう。
 
 逆に、地上戦闘を想定しなければ濃緑色に塗る必要はありません。自衛隊の車両全てが地上戦闘を想定しているわけではないため、自衛隊の車両でも濃緑色でないものは存在します。
 
 例えば飛行場はコンクリートが多いため、航空自衛隊の飛行場支援車両などは濃緑色よりも薄い緑灰色で塗られています。

飛行場では事故防止のために目立つことが重要

 飛行場ではむしろ目立たなくてはいけない車両も存在します。たとえば消防車、これなどは緊急車両のため、自衛隊所有のものであっても赤く塗られています。また滑走路や駐機場(エプロン地区)を点検する車両などは、万が一動いている航空機に接触されたら大事故につながるため、目立つように黄色に塗られています。
 
 同じように積雪地で活動する除雪車も、吹雪などの視界が悪い悪天候下でも滑走路や駐機場などの除雪で動き回ることが求められるため、黄色いボディで目立つようにしています。

 ほかにも、初めてそこの基地に飛来して地上滑走が不慣れな航空機や、無線が故障して管制塔と連絡が取れなくなった航空機に対して誘導を行う「航空機誘導車」は、緊急車両を兼ねているため回転灯に加えて車体の側面と後方に「Follow Me」と大きな文字を入れています。そのため同車は通称「フォローミーカー」と呼ばれています。
 
 ちなみに海上自衛隊では、牽引車や燃料補給車なども目立つように黄色く塗装されています。
 
 また緑色が陸上自衛隊のイメージカラーであるように、海上自衛隊と航空自衛隊にもそれぞれ白/黒と青というイメージカラーがあります。なので従来はそれに合うように車両についても専用塗装を用いてきました。
 
 ただし海上自衛隊は、そもそも白または黒というのは一般車にありふれたカラーであり、なおかつ陸上自衛隊や航空自衛隊でも一部車両に用いている色のため、あまり海上自衛隊専用色というイメージはないかもしれません。海上自衛隊の一部車両は濃紺で塗られていますが、それも一般車ではポピュラーなため、陸上自衛隊のイメージカラーである緑色ほど、海上自衛隊のイメージカラーとはなっていません。

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最終更新:10/9(水) 15:59
乗りものニュース

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