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ノーベル賞「一緒に喜んで」=吉野さん、妻に感謝の言葉-受賞決定から一夜明け

10/10(木) 10:18配信

時事通信

 ノーベル化学賞に選ばれた吉野彰・旭化成名誉フェロー(71)は受賞決定から一夜明けた10日、妻の久美子さん(71)と東京都内で記者会見に臨んだ。

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 吉野さんが「苦しい時に迷惑を掛けた。一緒に喜んでほしい」と感謝の言葉を口にすると、久美子さんは「最高のプレゼントをありがとうございます」と笑顔で応じた。

 めげない性格の吉野さんだが、会見ではリチウムイオン電池の開発が暗礁に乗り上げた時を振り返り、「一番しんどかった」と話した。久美子さんは「枕に髪の毛がいっぱい付いていた。ストレスからきているのかなと思った」と明かした。

 吉野さんは学生時代に所属していた考古学サークルの活動を通じ、女子大のサークルに入っていた久美子さんと知り合った。久美子さんは「誠実で一生懸命。社会悪に立ち向かっていく」との印象を受けたという。

 家庭では頑固な一面も見せるといい、久美子さんは「体のために野菜を取ってほしいのに食べない。たばこも吸う」と苦言を呈した。一方で、「大事な場面ではきちっと固めるので、安心してついて行ける」とも語り、吉野さんはうなずいたり苦笑したりしながら耳を傾けていた。

 会見では、若い世代に注文を付ける場面もあった。吉野さんは「科学技術が進歩して全てのことが分かり、自分が活躍する場はないと受け止めているのではないか」と指摘し、「自然現象の中で理解できているのは1、2%。未知が横たわっていると伝えたい」と強調した。

 その後、吉野さんは名誉会員を務める日本化学会を訪問。川合真紀会長から花束を手渡され、「ありがとうございます」と笑顔を見せた。同会は吉野さんからの寄付に基づき研究者への助成事業を行っており、「賞金も制度を継続するためにやらせていただきたい」とノーベル賞の賞金を寄付する意向を示した。 

最終更新:10/10(木) 18:45
時事通信

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