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神戸山口組系組員を銃撃、2人死亡 対立組織の68歳男を逮捕 抗争事件か

10/10(木) 20:24配信

産経新聞

 10日午後2時40分ごろ、神戸市中央区の指定暴力団神戸山口組直系「山健組」の組事務所付近の路上で、「けが人がいる」とパトロール中の警察官から通報があった。兵庫県警生田署によると、山健組関係者とみられる30代と40代の男性2人が銃撃され、病院に搬送されたが死亡した。

 県警は銃撃した男の身柄を確保し拳銃2丁を押収。殺人未遂の疑いで、神戸山口組の対立組織で指定暴力団山口組直系「弘道会」傘下組織幹部、丸山俊夫容疑者(68)=鹿児島市田上台=を現行犯逮捕した。「発砲したことに間違いない」と供述している。

 現場はJR元町駅の北西約750メートルの住宅や商店が立ち並ぶ地域で、周辺では警察官が24時間態勢で暴力団によるトラブルを警戒していた。近くに住む60代女性は「ドンドンという発砲音が2回続けて聞こえた。外に出るのが怖い」と話していた。

 8月下旬には、現場から北東に約3キロ離れた弘道会の拠点事務所前で、組員がバイクに乗った犯人に銃撃され、重傷を負う事件が発生。県警は2つの事件とも対立抗争の可能性が高いとみて捜査している。

 ■背景に分裂騒動か

 2カ月前に続いて神戸市内で暴力団が絡む銃撃事件が発生した背景には、約4年前から続く山口組の分裂騒動があるとみられる。約1週間後の10月中旬には、分裂の“キーマン”とされる山口組ナンバー2の「若頭」、高山清司受刑者(72)=恐喝罪で懲役6年、服役中=が刑務所を出所する予定で、警察当局は抗争激化の呼び水になるとみて警戒を強めていた。

 弘道会出身の高山受刑者は名古屋を拠点に公共事業に浸透。表と裏のビジネスで組側に莫大(ばくだい)な利益をもたらし、平成23年4月まで山口組トップの篠田建市(通称・司忍)組長(77)が服役した際には、事実上の“組長代行”として、5年以上にわたり組織を率いた。

 しかし、活動資金の「上納」を強く求める弘道会主導の組運営に反発した勢力が27年8月、山口組を離脱し神戸山口組を結成。服役中に起きた分裂騒動だったが、高山受刑者は物心ともに弘道会に強い影響力を保持し続けた。

 分裂から1年半以上が過ぎた29年4月には、神戸山口組を離れた勢力が現在の任侠山口組を組織し、山口組を名乗る組織による3つどもえの対立抗争に発展した。

 山口組の構成員数は約4400人(昨年末時点)で国内最大の勢力を持つ。依然として神戸山口組の約1700人(同)、任侠山口組の約400人(同)を圧倒しており、高山受刑者の出所を控え、「神戸山口組と任侠山口組の構成員の中には、山口組復帰を考えている者もいる」(暴力団関係者)という。

 各組織内の動揺は今後さらに拡大するとみられ、市民生活の安全も予断を許さない状況が続く。

最終更新:10/10(木) 20:24
産経新聞

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