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【ABC特集】「厳しいノルマ」に迫られターゲットに選んだのは高齢者・・・暴走する「かんぽ生命」営業の現場 現役局員が語ったその実態とは

10/10(木) 16:32配信

ABCテレビ

今年発覚した、かんぽ生命による「不適切な保険販売」問題。客が不利益を被ったとみられる契約は、およそ18万件。

「(高齢者は)獲物ですね。ターゲットですから・・・」

保険を販売する現役の郵便局員が語った「暴走する営業現場」の実態。顧客を無視し、契約を量産した「かんぽ生命」。郵便局員たちによる「保険営業の闇」に迫る。

支払額が保障額の倍・・・新たな契約に不可解な点が

 ABCテレビの取材班が向かったのは京都市内の住宅街。長女夫妻と同居する81歳のAさんは長年、郵便局を利用してきた。しかし、2月、契約している「かんぽ生命」の保険を同居する長女夫妻が確認したところ、不可解な点がいくつも見つかった。

(Q.81歳から780万円を払わないといけない?)
「そうなんですよ、ひどいですよね」(Aさんの長女)

2年前、Aさんが契約した夫(84)の終身保険。死亡保障金が300万円に対し、満期となる95歳までの支払いは「780万円」にのぼった。Aさんの年金は月額10万円弱だが、保険の支払いはその半分を超えていた。

「保険というか、積み立て(貯金)みたいな感じでね」(Aさん)
(Q.貯金だと思っていた?)
「うん、そんな高い保険料とは思っていなかった」(Aさん)

かんぽ生命では、郵便局員に対し、70歳を超える顧客と契約する場合、家族の同席を義務づけている。しかし、Aさんの場合、同席は求められなかった、という。 

「(契約時)70歳代以上(のお客)であれば、家族との同席が推奨されている中で、まず同席依頼がなかった。私が遠方に住んでいるならともかく(母らと)同居してるんですよ」(Aさんの長女)

さらに、Aさんを担当した郵便局員の男性は、2年前の契約の際、解約する必要のない保険を解約し、新しい保険に切り替えていた。

流れはこうだ。Aさんの夫は、4つの保険に加入していた。いずれも契約したばかりの保険だった。しかし局員の勧めで、死亡保障300万円に対し、支払総額が600万円になる新しい「終身保険」に加入した。
(特約込みでおよそ780万円)
契約直後の解約では、払戻金が減るため、損失はおよそ100万円にのぼったが、Aさんは何も理解していなかった。

「いくら死亡保障が300万円と言っても、その倍払うというのが分かっていて、契約する人はまずいないと思う。そこを理解させないで、契約させてしまうのがその辺が詐欺というか、ひどいなと思う」(Aさんの長女)
(Q.だまされたと思う?)
「今になってみたら、そう思いますけど、その時はまさか・・・と思うからだまされたとは思っていなかった、そのときはね」(Aさん)
(Q.大事なお金ですよね?)
「そうです、あり余ったお金ではないです。私らはもう年金生活ですからね」(Aさん)

Aさんがこれまでの保険契約で失った金額は総額300万円以上。Aさんのように、保険料の返金を希望する顧客は現時点で、全国で2万6000人にのぼっている。

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最終更新:10/10(木) 16:32
ABCテレビ

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