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トルコが空爆開始、米の「裏切り」でクルドとロシア接近か

10/10(木) 11:19配信

ロイター

 シリア北部に駐留していた米軍が撤退する様子だとする映像が放送された数時間後、トルコは同地域への空爆を開始した。米国に「裏切られた」クルド人は、これまで敵対関係にあったロシアとシリア政府に接近か。8年に及ぶ内戦で、複雑にもつれ合う同盟関係に新たな展開が加わる可能性もある。

 飛び立つトルコ軍の戦闘機が、新たな攻撃の始まりを告げた。クルド人部隊が支配するシリア北部に、空爆と砲撃が加えられたのだ。クルド人部隊を中心とする反政府勢力「シリア民主軍」は、攻撃で住民に混乱が広がっていると話す。

 ここ数日、トルコ軍および同盟関係にある民兵組織がシリア国境に集結していた。そして攻撃が始まるわずか数時間前、この地域に駐留していた米軍が撤退する様子だとする映像が放送された。

 トルコのエルドアン大統領は、この地域からクルド人を追い払った後、「安全地帯」を設けるとしている。ここにシリア難民を移住させるとともに、トルコがテロリストとして敵視するクルド人との緩衝地帯にしたい考えだ。

 これに対しシリア民主軍は「(トルコが)シリア北東部を攻撃した背景は、国際社会にとって明白だ。人権団体や民主的な国々、EUそして国連はトルコの攻撃に対し、断固とした姿勢で臨むことを要望する。トルコの攻撃に反対の姿勢をとらない国は、それを支持するものとみなす」との声明を発表した。声明は米国に一切言及していない。

 クルド人は長年、米国の過激派掃討作戦で中心的な役割を果たしてきたにもかかわらず、今回あっさり撤退を決めたことは、裏切り行為だと非難している。

 米軍撤退を受けシリア民主軍は、ロシアとシリア政府に秋波。8年に及ぶ内戦で、複雑にもつれ合う同盟関係に新たな展開が加わる可能性もある。

 トルコの攻撃が始まる直前、トランプ米大統領は米国が投じてきた予算と米兵の人命はあまりに大きく、中東の「終わりのない戦争」に関与することはできないとツイートした。

最終更新:10/10(木) 11:23
ロイター

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