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「筆算は定規を使わないとやり直し」教育現場で起きる奇妙な指導

10/10(木) 18:32配信

THE PAGE

 小学校の算数で、筆算の横線を引くのに定規を使わなかったとして、160問の書き直しを命じられた話が話題となっています。このところ、ケタが上がる計算について段階を踏ませる「さくらんぼ計算」や、5.1+3.9=9.0と書くと減点される(習っていない段階で有効数字を使ってはいけない)など、奇妙な指導法が波紋を呼ぶケースが増えています。教育現場では何が起こっているのでしょうか。

定規を使わせる理由は「みんなにやらせているから」

 福岡県内の小学校に通う5年生の男児が、夏休みの課題を担任に提出したところ、筆算で記載する横線について定規を使っていないとして、160問にわたって書き直しを命じられました。担任の教師は、わざわざ児童の家に直接電話をかけ、保護者に対して書き直させるよう求めたということですからかなりの力の入れようです。この話がメディアに紹介されるとネット上ではちょっとした騒ぎとなりました。

 教師が定規を使わせている理由は「計算ミスが減るし、みんなにやらせているから」という意味不明の内容で、なぜ定規を使うのかについて明確な説明はなかったそうです。別の学校でも似たような事例があり、父兄が理由を聞いたところ「学年で決めている」という、やはり意味不明なものだったそうです。

 一部の教師は、定規で線を引く練習もかねて、定規を使うよう指導しているそうですが、このケースを見る限り、理由はあまり重要ではなく、「そう決まっているから」という一種の思考停止になっている可能性があるようです。

 学校側には学校側の考えがあるのかもしれませんが、事前にそうしたルールの存在や意義をしっかり説明できないようでは、教育の意味がありません。

指導が画一的になっている可能性

 こうした一方的な指導は昔からあるとの声もあり、ネットの発達によって可視化されやすくなったという面があることは否定できないでしょう。一方で、中学校では、校則に違反していないか下着の色まで教師がチェックするなど、20年前ではあり得なかった行き過ぎた指導が行われているという報告もありますから、指導が画一的になっている可能性も十分に考えられます。

 大量生産が中心で、黙って手を動かしていればよかった昭和の時代ならいざ知らず、言われたことだけを忠実に実行させる教育を行っていては、日本人の競争力は低下するばかりです。学校教育のあり方についても、根本的な議論が必要な時期に来ているようです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:10/10(木) 18:32
THE PAGE

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