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Libraを脅威と見る各国 それでも「ダメ」と言えない理由

10/11(金) 18:05配信

ITmedia ビジネスオンライン

 Facebookが6月に発表した暗号通貨「Libra」。Facebookだけでなく、VisaやMastercard、さらにUberなど世界的な企業28社が共同で運営するとあって話題になった。各国の当局は一斉に反発。果たして当初計画のように、2020年前半に開始できるのか。

 仮想通貨交換所を営むディーカレットのセミナーで、元日本銀行の山岡浩巳氏がLibraの行方について語った。

Libraの何が脅威なのか?

 仮想通貨はビットコインなどが以前から存在している。法定通貨と連動したステープルコインとしては米ドル連動のテザーなども有名だ。ではなぜLibraを各国は警戒するのか。「本当に使われるかもしれない仮想通貨。だからこそ国際的なフォーラムが気にしている」と山岡氏は話す。

 ビットコインが典型例だが、当初通貨のように決済に使われるかと思われた仮想通貨は、その価格変動の高さから投機の対象として見られることが多く、決済手段としてはほとんど使われていない。だからこそ、各国は自国の通貨を脅かすものだとは見てこなかった。

 ところがLibraは違う。裏付け資産を持つことで価格を安定させ、さらにFacebookをはじめとする世界的企業が運営に名を連ねる。「お金の価値はネットワークが決める。Facebookという大きなネットワークを持つプレーヤーが入ってきたことが大きい」(以下、発言は山岡氏)

 中でも各国が気にするのは、Libraが裏付けとする通貨バスケットの比率だ。Libraの責任者は、通貨バスケットの比率として米ドルが50%、また中国人民元は含まれないことなどを明らかにしている。

 「米国人から見るとドルは世界通貨。Libraがドルの比率が高く50%だといったところで、世界通貨の地位を脅かすものに見える。欧州は、ドルの比率が高すぎて、Libraがドルを強くしてユーロを弱くするように感じる。中国は国際化政策を進めている中国人民元を、Libraが入れないことで絶対イヤだという」

 さらに新興国では、Libraが入ってきたら、自国通貨の代わりにLibraが使われてしまうという懸念もある。自国通貨からLibraを通じて、先進国通貨への資金逃避が起こってしまうかもしれない。

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最終更新:10/11(金) 18:05
ITmedia ビジネスオンライン

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