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楢崎智亜、東京五輪・金メダルへの道程とは エースの戦略に見る「日本人の勝ち方」

10/11(金) 6:30配信

REAL SPORTS

東京五輪の追加種目となったスポーツクライミングは、メダル獲得が有力な種目として注目されている。そして今、最も金メダルに近い日本人選手が、男子の楢崎智亜だ。今季、楢崎は5月の第2回コンバインド・ジャパンカップ(CJC)で2連覇を達成し、ボルダリングでも自身2度目のIFSCクライミング・ワールドカップ ボルダリング(ボルダリングW杯)年間チャンピオンとなった。8月に行われたIFSCクライミング・世界選手権2019のコンバインド(複合)種目で優勝し、2020年東京五輪の日本代表にも内定した。国内外で結果を残す、まさに絶好調の男である。



(本記事は、7月3日に『REAL SPORTS』で掲載された記事に一部、加筆・修正を行って掲載しています)

東京五輪ルール“コンバインド”とは

スポーツクライミングは登る速さを競う“スピード”、登り切れた完登数を競う“ボルダリング”、登る高さを競う“リード”の3種目がある。この競技性が異なる3つを複合種目としたのが東京五輪でも採用される“コンバインド”だ。楢崎はそのコンバインドで2年連続日本一となった。最も金メダルに近い日本人である。無論、その強さは国内のみにとどまらない。楢崎は世界中を含めても東京五輪で金メダル候補筆頭の一人と言える。

コンバインドはスピード、ボルダリング、リードの順に競技を行い、各種目の順位を掛け算した数字を総合ポイントとして順位をつける。最もポイントの低い選手が勝者だ。5月に開催されたCJCを例にすると、楢崎はスピード1位×ボルダリング3位×リード2位で6ポイント。2位の原田海はスピード6位×ボルダリング2位×リード1位で12ポイントとなり、楢崎が6ポイント差で優勝した。

もし同ポイントならどうなるか。仮に原田がスピードで3位を取ったとしたら6ポイントで並ぶ。3つの順位も1位、2位、3位と同じだ。しかしこの場合、原田はボルダリングとリードの2種目で楢崎よりも上位を取っているため、原田の優勝となる。同じ順位、同じポイントであっても、その順位の取り方によって勝敗が分かれる可能性があるのだ。コンバインドでの上位の狙い方のイメージはおおよそ掴めただろうか。

CJC優勝後、楢崎は「スピードとボルダリングでの逃げ切りが日本人の勝ち方」と語った。楢崎の戦略を通して、コンバインドでの勝ち方がいかなるものかを見ていく

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最終更新:10/11(金) 8:12
REAL SPORTS

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