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右目隠しの広告「香港デモ支持」 中国、米企業を次々批判

10/11(金) 11:48配信

西日本新聞

 【北京・川原田健雄】香港のデモを巡り、米企業が相次いで中国側から批判を受けている。米アップルは警察の位置情報を掲載した地図アプリがデモ隊に利用されていると指摘され、提供を停止。米宝飾品大手のティファニーは会員制交流サイト(SNS)に掲載した写真が「デモ隊支持だ」と非難を浴び、削除に追い込まれた。米プロバスケットボールNBAも人気チーム幹部の発言が問題視され、試合の中継が取りやめとなった。

 批判された地図アプリは「HKマップ ライブ」。利用者が警察の取り締まり位置などを投稿し、地図上で情報を共有できる仕組みだ。アップルは自社の配信サービスで提供していたが、中国共産党機関紙、人民日報(電子版)が8日夜、「香港の暴徒の凶行や、警察の追跡から逃げることを促している。有害アプリがはやることは中国人の感情に背いている」と批判した。これを受け、アップルは9日、「公共の安全を脅かした」としてアプリを配信サービスから削除した。

 ティファニーは7日、女性モデルが手で右目を覆う指輪の広告写真をSNS上に掲載したところ、中国国内で批判が高まった。

 香港ではデモに参加した女性が警官隊との衝突で右目を負傷して以降、デモ隊は片目を眼帯や手で覆って暴力反対を訴えており、このポーズをまねたと受け止められたようだ。中国はティファニーにとって米国や日本に次ぐ販売先という事情もあり、同社は写真を削除して釈明に追われた。

 NBAの問題は人気チーム、ロケッツの幹部が5日、香港情勢に関して「自由のために戦おう」などとする内容の画像をツイッターに投稿したことが発端。中国国営中央テレビが中国で行われるNBAのプレシーズンゲームの中継を取りやめ、公式戦の映像を配信するIT大手の騰訊控股(テンセント)も配信の一時停止を表明した。NBAとの協力関係を停止する中国企業も相次いでいる。

 10日には上海でプレシーズンゲームが開催されたが、9日夜のファン向けイベントは中止となった。SNS上では観戦ボイコットを呼び掛ける書き込みも見られた。

 習近平指導部は、香港のデモに国際的な支持が広がることを警戒しており、一連の中国側の反応は神経をとがらせる習指導部の姿勢を反映したものとみられる。米国の企業やプロスポーツにとって中国の巨大市場は魅力的だが、時として政治の問題が絡み、難しい対応を迫られている。

西日本新聞社

最終更新:10/11(金) 11:48
西日本新聞

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