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【セミナーレポート】週刊BCNが金沢市でSIer・リセラーのためのビジネスセミナー開催、DXの基盤づくりを支援するITベンダーも一堂に

10/11(金) 17:00配信

BCN

 週刊BCNは10月11日、金沢市で「SIer・リセラー必見!有力商材で広がるITビジネスセミナー」を開催した。全国にパートナー網を拡大したいソリューションベンダーと各地域のSIer・リセラーとのマッチングの場を提供する週刊BCNの全国キャラバン企画の一環だ。識者がIT市場のトレンドを解説するとともに、法人向けIT市場で成長中の注目ベンダーが、SIer・リセラー向けに自社の最新技術・商材やパートナープログラムを紹介した。

 基調講演には、IT記者会代表理事の佃均氏が登壇。「データ駆動型サービス デジタル・チャレンジの話をしよう」をテーマに講演した。まずは経済産業省が昨年9月に出したDXレポートについて言及し、「『2025年の崖』問題の指摘は衝撃的だったが、残された時間はあまりない。テーマになるのはブラックボックスをどうなくすか。役所にとっては『2025年の壁』であり、これをブレークスルーする施策を出さないといけない」と指摘した。また、DX時代のシステム構築のあり方として、事業環境にスピーディーに対応して顧客とベンダーが一緒になってアジャイル開発をしていくのが有効だとした上で、課題についてもコメント。「アジャイル開発はなかなか普及しないが、その大きな理由は、アジャイル開発に適した契約の形がないこと。国もこの課題には気づいており、近く法整備等の新たな動きがあるとみている」と見解を述べた。また、ITベンダーがデジタルトランスフォーメーション(DX)のビジネスチャンスをつかむためのポイントとして「デジタルの世界になったらこんなことができるというサービスをあれこれ考えていくことがDXを始めるための重要なプロセス。そのためのシステムをITベンダー側からプロトタイプをつくってユーザー企業に提案していく姿勢が必要になる」と語った。
 

 ソリューションベンダーセッションのセッション1ではウェブルート エンタープライズ営業本部本部長の渋井政則氏が「Managed Security Service Providerビジネスへの近道 ~売上ポートフォリオ安定化に寄与するストックビジネス~」をテーマに講演した。同社はクラウド上に巨大な脅威インテリジェンスプラットフォームを構築しているのが特徴で、渋井氏は「パートナーベンダーを含む広範なデータソースから脅威情報のビッグデータを収集してAIを活用して分析し、1時間以内であれば92.3%、12時間後であれば99.8%の未知の脅威を捕捉できる」と説明。その上で、「多くのグローバルカンパニーに活用していただいており、市場の信頼を獲得している」とアピールした。この脅威インテリジェンスはエンドポイントセキュリティ製品で活用され、単一ソリューションで多層防御も実現できるという。さらに、SaaS型の管理コンソールも提供しており、ウェブルート製品を使ってマネージド・セキュリティサービスを手掛けたいパートナーを支援する環境も整えていることを強調した。
 

 セッション2ではゾーホージャパン ManageEngine事業部ソリューションエバンジェリストの曽根禎行氏がプレゼン。「市場が求むIT運用・セキュリティの基本ソリューション “ManageEngine”」と題して、同社のIT運用管理製品である「ManageEngine」の概要と販売戦略・パートナー戦略などを事前撮影済みの動画で解説した。ManageEngineはサーバー・ネットワークなどITインフラの管理やID・ログ・セキュリティ管理、ヘルプデスクソリューションまで幅広い製品をラインアップする。曽根氏は「ITの運用管理とセキュリティ対策をシンブルにし、コストと運用工数の削減を実現する」とメリットを説明し、ManageEngineが「SIerのビジネス拡大にも大きく貢献できる」とした。さらに、「顧客満足度が高く、パートナー向けのセールスツールやセールスサポートも充実しており、手離れもいい」と話し、パートナーにとっては売りやすい商材であることを強調した。

 セッション3では、「ソフォスによる次世代セキュリティ~Synchronized Security によるセキュリティの自動化~」と題し、ソフォス パートナー営業本部本部長の足立達矢氏が講演した。自治体や公共機関、民間企業を含めて、IT担当の人員が十分に足りていない顧客で採用が進んでいる状況を紹介し、「セキュリティは非常に重要なテーマであり、守らなければならないシステムの範囲も広がっている。そこをワンストップでカバーできるのがソフォスの特徴」とした。直近の半期で同社の売上高は前年比70%程の水準で成長しているといい、「セキュリティソリューションのベンダーとしては珍しい。特にこの3年間で大きく伸長している」とコメント。その要因については、「ファイアウォールとエンドポイントの次世代セキュリティ製品がリアルタイムに自動で連携する“Synchronized Security”を提供し始めたことで競合に対する大きな差別化ができた。IT人員が乏しいお客様のセキュリティをしっかり守れる点が非常に高く評価されている」と説明。さらに、もともとの主力のUTMとエンドポイントセキュリティ製品のクロスセルを販売パートナーがやりやすくなるという効果も出ているとアピールした。
 

 セッション4では、「System Everで実現する『DX基盤作り』」と題して、Everジャパン社長の前田朝雄氏が講演した。Everジャパンは韓国の有力ERPベンダーである永林院ソフトラボの日本法人。中堅・中小企業向けのクラウドERP「SystemEver」を主力商材として日本市場の本格的な開拓に取り組んでいる。前田氏は「DX時代にITベンダーに求められるのは、ユーザーのDXの基盤となる先進技術を活用したITソリューションを提供することだ」と指摘し、SaaS型で提供するSystemEverがそのための有力な商材になり得ることを強調した。日本では、会計ソフトのみの導入にとどまるような、基幹業務が統合的にシステム化されていない売上高50億円未満の企業をメインターゲットに拡販を進めていく方針だという。さらに、SystemEverのSaaSならではのTCOの低さや、カスタマイズをほとんど必要としない点もメリットだという。「既存のERPと比べると非常に短期間・低コストで導入が可能。中小企業層へのERP普及に貢献し、パートナーのみなさんとともに新しい市場をつくることができると考えている」と会場に呼びかけた。
 

  主催者講演では、週刊BCN編集長の本多和幸が、法人向けITビジネスの技術トレンドやビジネストレンドなどについて取材情報をもとに解説した。

最終更新:10/11(金) 17:30
BCN

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