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もしも第九惑星がボウリング球くらいのブラックホールだったなら

10/12(土) 19:00配信

ギズモード・ジャパン

水金地火木土天海ブラックホール。

今のところ太陽系には8つの惑星が確認されています。(冥王星は2006年以降は準惑星に降格されてしまったためカウントされず。)

もうひとつ、「第九の惑星」がある可能性も指摘されてきましたが、いまだに発見した人はいません。

それもそのはず、実は第九惑星は惑星ではなくて、ボウリングボール大のブラックホールだったとしたら?──こんな斬新な論調の研究が発表され、注目を集めています。

やわらかいアタマのために

論文を書いたのは米イリノイ大学助教のJames Unwinさんと、英ダラム大学の研究員、Jakub Scholtzさん。もちろん、第九惑星の正体がブラックホールだという仮説は可能性としてあまり高くないことを承知のうえで、この論文をきっかけに天文学を志すみんなに柔軟なものの考え方を促したいのだそう。

「第九惑星を惑星と限定してしまうと、探す方法が著しく制限されてしまいます」とUnwinさんは米Gizmodoに語っています。

「原始ブラックホールのように異質な天体の可能性を考慮することで、違う考え方ができるようになります。可視光に頼って探すだけじゃなくて、ガンマ光線を観測してみるとか。あるいは宇宙線だとかね。」

九番目の天体

海王星のさらに先、太陽から一番離れた太陽系の外縁に浮かぶ無数の小天体は、ときおり軌道にブレが生じることが観測されてきました。そのブレから計算すると、地球の5倍から15倍の質量を持つ天体がそばにあり、まわりの小天体の軌道に影響していると考えられるため、「第九惑星」の探求が始まりました。

軌道のブレは太陽系に限ったことではなく、天の川銀河のいたるところでも確認されています。ブレの原因は、もしかしたら惑星かもしれませんし、もしかしたら小さなブラックホールの可能性も?

原始ブラックホール

「原始ブラックホール」は理論上の天体で、まだ誰も観測に成功した人はいません。宇宙が誕生して間もないころの混沌から生まれたと仮定されています。

原始ブラックホールとは、あまりにも密度が高いために強力な重力が働き、光さえも吸い込んでしまう天体。ここは通常のブラックホールと変わらないのですが、原始ブラックホールの質量はもっとずっと小さいんだそう。通常のブラックホールが星のなれはてなら、原始ブラックホールは質量の吹き溜まり。原始の宇宙がものすごいスピードで膨張している時に、質量の偏りが生じて生まれたと考えられています。

Unwin氏とScholtz氏は、この原始ブラックホールが太陽系に飛びこんできてほかの惑星にひっぱられた結果、太陽を周回するようになったのではないかと考えているそうです。

「ホーキング放射」と呼ばれるブラックホールからの熱的な放射によって、原始ブラックホールはとっくに消滅していてもおかしくないのでは?と米GizmodoのMandelbaum記者が聞いてみたところ、たとえ「ブラックホールの質量は地球の5倍くらい」と低めに見積もっても、その寿命は宇宙が誕生してから今までかかった時間よりも長いので今も存在しているはず、と答えています。

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最終更新:10/12(土) 19:00
ギズモード・ジャパン

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