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神奈川文化賞に内田あぐりさんら4人 未来賞に2人

10/12(土) 5:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 神奈川の文化の発展に功績のあった個人・団体に贈られる第68回神奈川文化賞(県、神奈川新聞社主催)が11日、発表された。文化賞は、現代日本画を代表する画家の内田あぐりさんら4人、今後の活躍が期待される文化賞未来賞には、バレリーナの井関エレナさんら2人が選ばれ、計6人の受賞が決定した。

 審査委員会(嶋田充郎委員長)は、学識経験者や知事ら計18人で構成。文化賞はほかに陶芸家の前田正博さん、漆器工芸師の宮崎輝生さん、出版社「かまくら春秋社」代表の伊藤玄二郎さんも選ばれた。贈呈式は11月3日、横浜市中区の県民ホールで行われる。


活躍、多彩に 神奈川文化賞・未来賞受賞者の横顔
文化賞

現代日本画 可能性示す
【芸術】内田あぐりさん(70)

 現代日本画をリードする画家の一人として、傑出した素描力と固定観念に縛られない発想で、身体をテーマにした独自の世界観を描き、新たな日本画の可能性を示してきた。1990年葉山町にアトリエを構え、93年から母校の武蔵野美術大で教壇に立つ。県内をはじめ海外でも精力的にワークショップを行っている。93年山種美術館賞展大賞、2002年東山魁夷記念日経日本画大賞を受賞。

色絵磁器で独自の境地
【工芸】前田正博さん(71)

 東京芸大大学院在学中の1973年から横浜市鶴見区に住み、77年同地に開窯(かいよう)。一貫して磁器の素地に色彩豊かな絵付けを施した器を制作し、独自の境地を広げ、新しい色絵磁器の世界を切り開いてきた。その芸術性は国内外から高評価を得ており、現代工芸界をリードする作家の一人。2009年に日本伝統工芸展で日本工芸会総裁賞受賞。16年には横浜・馬車道に前田正博磁器研究所を開所。

芝山漆器「最後の職人」
【工芸】宮崎輝生さん(83)

 開港期横浜の輸出品として人気を集めた芝山漆器の技術を受け継ぐ「最後の職人」。貝や象牙などに立体的な花鳥の彫刻を施し、漆器の化粧箱や装飾品にはめ込む。かつては分業制だったが今は大半の工程を一人で担う。象眼、螺鈿(らでん)などの技術を生かし神社仏閣の古美術、調度品の修復も手掛ける。市民向け講習会で技術伝承にも務める。1996年に横浜マイスター、2010年に横浜文化賞。

出版、次世代育成に尽力
【文化活動】伊藤玄二郎さん(75)

 1970年に鎌倉市内に出版社「かまくら春秋社」を設立。鎌倉文士らが寄稿する月刊誌の出版をはじめ、次世代育成にも積極的に取り組み、「建長寺親と子の土曜朗読会」や「鎌倉かるた大会」「鎌倉高徳院星槎塾」などを展開した。東日本大震災後は被災地で大学生らと復興支援活動を行う「サンタ・プロジェクト」も実施。近年は海外での出版活動を通して、国際交流にも力を入れている。

神奈川新聞社

最終更新:10/12(土) 5:00
カナロコ by 神奈川新聞

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