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辺境から革新的事業生まれる 建築家の松永さん講演

10/12(土) 16:45配信

紀伊民報

 近代建築研究所(東京都)代表で、建築家の松永安光さんが11日、田辺商工会議所(和歌山県田辺市新屋敷町)で講演した。松永さんは「辺境から革新的な事業が生まれている。人材は大都市から辺境に向かっている」と国内外の事例を紹介した。

 「世界の地方創生―辺境のスタートアップたち」と題した講演会には、商議所の会員や行政職員ら約60人が集まった。松永さんは広い森林や増える空き家の活用など、紀南に合った事例を語った。

 オーストリアでは木材を活用したオフィスビルが増えている。中でも人口370人ほどの村の庁舎が注目されている。熱損失を避ける設計の四角い箱状の建物で、村役場、集会所、保育園、コンビニなど複合的な役割を果たす。極力地元産材を用い、最新の環境基準を満たした熱循環システムを導入しているという。

 国内では「100年の森構想」を掲げる岡山県西粟倉村を紹介。複雑に入り組んだ民有林の管理を森林組合が引き受け、作業道の取り付けから間伐、枝打ちをし、最先端の機器による伐採、枝払い、搬出などをする。村内に製材・乾燥・加工の工場があり、製材時に出る枝などの不要材をまきに加工し、暖房および温泉加熱に利用している。地域内経済を循環させるコミュニティーの在り方を評価した。

 他にも地域に散らばっている空き家を活用し、地域一帯をホテルとするイタリア発祥の取り組みや、アイルランドの漁港を拠点にしたグルメのまちづくりなどを紹介した。

 松永さんは「田辺市に合った取り組みもあるはず。ぜひ現地を見てもらいたい」と述べた。

紀伊民報

最終更新:10/12(土) 16:45
紀伊民報

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