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田中美久、新エースの決意 自作のソロ曲熊本で初披露 HKT九州ツアー

10/12(土) 18:37配信

西日本スポーツ

 HKT48の九州7県コンサートツアー「あの支配人からの、卒業。」が12日、熊本県での本格的なライブとしては5年ぶりに開催された。2014年の九州ツアー以来となる熊本市の県立劇場演劇ホールの舞台で輝いたのは地元出身のエース・田中美久(18)。自ら作詞したソロ曲「わたしのふるさと」を初披露し、熊本地震(16年)からの復興の道を歩む被災地へエールを送った。

【写真】熊本公演で笑顔を見せるHKT48の田中美久

ただいま ただいま あの街並みとこの風景 懐かしいって感じる

 コンサート序盤のユニットパート。今ツアー、ソロで柏木由紀の「火山灰」を歌い続けてきた美久が、いつもと違う歌い出しとともに、静かにステージに進み出した。

 「故郷の熊本の町を回ってミュージックビデオ(MV)を撮りたい」。そんな願いを17年の選抜総選挙で公約に掲げたことから生まれた、オリジナルのバラード。阿蘇の雄大な自然から始まるMVには、被災したふるさとを支援する思いも込められた。

 最大震度7を2回記録した地震が襲った16年、会場のめどが立たず夏のツアーの熊本公演は中止に。コンサートとは別の形でファンに喜んでもらおうと同年8月に開催した熊本城二の丸公園でのイベントも、非情な雷雨に見舞われた。雨に打たれるテントの下、涙を浮かべながら「お願いだからやんで…」と天をあおいだ美久の祈りは届かず、イベントは1時間ほどで中止になった。

 昨年3月に益城町のグランメッセ熊本で開催した1stアルバム「092」の発売記念イベントでは、県内在住者を無料で迎え入れた。ゲームなどで交流し笑顔と元気を届けたが、ステージでの晴れ姿を見せることはできていなかった。

日焼けした夏 遊びに行った 江津湖や熊本城 まだ傷跡が残って悲しいけど 負けたくない

 ようやく届けられた故郷へのメロディー。曲が終盤にさしかかると、思いがあふれたのか、少しだけ声を震わせた。胸に手を当てて息を整え、最後まで歌いきるとほっとしたように笑顔を見せた。

 「歌詞を自分で書いたけど、歌ってみるとジーンとなって泣きそうになった。最後まで歌いきることができて良かった」

 コンサートの最後に、汗だくで振り返った美久。指原莉乃と兒玉遥が卒業し、宮脇咲良と盟友・矢吹奈子も不在の今、松岡はなとともにグループの最前線に立つ18歳の表情には、エースとしての覚悟がにじむ。

「がまだすばい」って前を向いて、みんなで力を合わせれば、きっとこの先も乗り越えていけると思うから

 涙をこらえて歌い上げた被災地への思いを込めた歌詞は、新エースとしての決意も伝えるものだったに違いない。

 夜公演でもファンに思いを語った美久。初めてのソロ歌唱を経験した5年前のステージを思い出し、今の自身を重ねた。

 「成長して帰って来たいと思っていたけど、自分でも(成長が)実感できた。育ててくれた熊本にも、ファンの皆さんにも、大きな背中を見せていきたい。ありがとうございました」

 アイドルになりたてだった5年前から変わらない、しかしずっと輝きを増した無邪気な笑顔で、高らかに誓いを叫んだ。(古川泰裕)

西日本スポーツ

最終更新:10/12(土) 22:00
西日本スポーツ

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