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日本で沖縄だけに住むジュゴン絶滅か 本島周辺で長期確認されず 国の環境監視委で調査拡大の必要性指摘

10/12(土) 9:10配信

沖縄タイムス

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が環境の専門家から助言を受けるための環境監視等委員会で、辺野古沖を含む沖縄本島周辺海域で確認されていたジュゴン3頭について、委員から「絶滅の可能性が高い」との発言があったことが11日、分かった。生息の有無を確認するため、複数の委員から、防衛局が実施している調査を沖縄本島から周辺離島などに拡大する必要性を訴えた。防衛局は否定的な考えを示した。

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 確認されていたジュゴンは3頭で、個体A、個体Cと呼ばれる2頭はAが2018年9月、Cは15年7月以降、確認されていない。個体Bは今年3月に今帰仁村で死骸が発見された。

 日本で絶滅危惧種に指定されるジュゴンは国内で沖縄だけに生息し、世界の生息域の北限。辺野古大浦湾はジュゴンの餌となる広大な藻場が広がり、防衛局は3頭の調査を続けてきた。

 防衛局が公開した9月9日の環境監視等委の議事録によると、委員の1人は2頭が未確認の状態が続くことを踏まえ「生存する可能性がある周辺離島を含めて広域の調査をしてほしい」とした上で「私は絶滅してしまった可能性が高いと思うが、それを確認する意味でも広域調査ができないか」と発言していた。

 別の委員は「(現在の本島周辺の)航空調査で発見できないと考えると、ほかの所に行ったというのが合理的だ」との認識を示したが、実態を把握するために調査の拡大を求めた。

 防衛局は「(辺野古の工事の影響を調査する)事業の必要性の点から、現状の調査を継続したい」と調査の拡大に難色を示した。

 防衛局はこれまで、2頭のジュゴンが未確認になっている状況について「工事による影響で確認されなくなったとは考えられない」との考えを示している。

 一方で、県の環境影響評価審査会は防衛局の見解を科学的な根拠に欠けていると指摘。「工事の影響がないと断定できない限り、追加の事後調査や保全措置を検討すべきだ」と要求している。

(写図説明)名護市嘉陽沖を泳ぐジュゴン=2012年2月

最終更新:10/12(土) 16:16
沖縄タイムス

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