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伊藤鐘史氏が挙げる打倒スコットランドへの3つのポイント

10/13(日) 9:00配信

デイリースポーツ

 「ラグビーW杯、1次リーグA組、日本-スコットランド」(13日、日産スタジアム)

【写真】中島イシレリ、爆笑セービング

 ラグビー日本代表は12日、スコットランドとの1次リーグA組最終戦に向け、台風19号による暴風雨の中、都内で約1時間の前日練習を行った。史上初のベスト8進出がかかる大一番。水しぶきを上げながらダッシュするなど、劣悪なコンディションを考慮しての最終調整を終えた。なお、試合は台風通過後の安全性を調査して、当日朝に開催可否を判断する。

  ◇  ◇

 台風の影響で試合をやるのかどうか分からない、という状況は気持ちの持っていき方が難しいところです。やる前提で、これまで通りW杯に集中していくしかありません。

 台風による吹き返しの風などがあるかもしれません。だとしたらキック、ラインアウト、ロングパスで影響を受けやすくなります。ラインアウトなら速いボールで距離を短くした方がコントロールは安定します。ロングパスが不安定なら、ラインの作り方において幅を狭くするなど、状況を踏まえた位置取りをすることです。

 例えば深くて高いキックだと、風の影響にもよりますが、ノータッチならレシーブする側が影響を受けます。いつもの落下地点よりもぶれるからです。予測に時間を割かなくてはいけません。

 日本がどういうラグビーを仕掛けていくのか。アイルランド戦と同じようにボール保持がメインになるとしたら、アタックしながらのチップキックなど小さなキックも用いるでしょう。アイルランド戦と同じような戦略でいくはずです。

 雨がひどくてグラウンドが水分を多く含んでいる場合は、基本的にはロースコアになります。滑りやすく、ミスも多くなり、得点が入りにくくなるからです。重要なのはディフェンスです。

 そして、いかにキックでエリアを取れるか、テリトリーを取れるか。PGを含めたキックで得点に結びつけていけるかも大切です。あとはFW。ディフェンス、キック、FWの3つがポイントです。

 ジャパンの強みはボールを保持するポゼッションラグビーです。どんどんパスして、アタックする中で速い展開をし、キックを織り交ぜることです。

 スコットランドはSHレイドロー、SOラッセル、FBホッグがキープレーヤーです。経験値が高く、状況判断にすぐれています。特にホッグのカウンターは怖いので、日本はボールを保持するプレーを心がけていく必要があるのです。

 中3日の影響は先発メンバーにはないでしょう。もっとも、リザーブには出てくるかもしれません。後半、やや失速するのではないかと。というのも、先発メンバーがそのまま80分間戦うことは現代ラグビーではなかなかないからです。

 ロシア戦はシンプルなラグビーをしていました。自陣から大きなキックを蹴り出してテリトリーを取る。相手陣でのラインアウトでプレッシャーをかける。そういう基本的なプレーをしていました。

 日本戦でもロングキックでテリトリーを取ってくるはずです。日本がハイボールへのキャッチを課題としているため、ボールキャッチで競るコンテストキックも織り交ぜてくるでしょう。状況判断が大事になります。

 スコットランドには、日本に対する相性の良さのようなものを感じます。過去の対戦成績からみてメンタル的にも勝つという思いでしょう。

 4年前に対戦した経験がありますが、チームの傾向は先行逃げ切り型です。もっとも、追いかける展開だと、そこまでもたずに失速することが多いところもあります。日本としては前半をいい形で折り返すことがポイント。アイルランドに勝ったイメージでいくことも大事でしょう。モールディフェンスとスクラムで優位に立ちたいところです。

 19-12で勝ったアイルランド戦よりも、互いにスコアは重ねるでしょう。接戦になることは間違いありませんが、僅差でジャパンが勝つと予想します。十分な準備期間がありましたし、特にアイルランド戦、サモア戦を中心に3連勝した内容もいいですから。

 アイルランドの結果が分かっており、1次リーグ最後の試合を計算しやすい形で迎えます。とにかく勝ちにいくことを目指してほしいものです。(2015年W杯日本代表ロック。現京産大コーチ)

最終更新:10/13(日) 9:24
デイリースポーツ

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