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ナイフ持った客…大混乱の伊丹空港から羽田の検査もすり抜け海外へ 航空会社と本人の責任は

10/13(日) 14:01配信

関西テレビ

関西の「空の玄関口」が大混乱となったトラブル…。

 9月26日午前7時ごろ、伊丹空港の全日空の保安検査場で、男性客の手荷物から折り畳み式ナイフが見つかりました。しかし…。

<男性客>
「これはええねん!」

 客にこう言われた女性検査員は誤ってそのナイフを返却してしまい、保安検査場を通過させてしまったというのです。

 このトラブルで、検査を通過した乗客全ての検査をやり直し、32便が欠航、43便が遅延となりました。

 その後、全日空は監視カメラなどを調べて男性客の身元を特定。

 全日空によると、男性客は羽田空港に到着した後、インドネシアのジャカルタに移動していて、国際線に乗り継ぐ時の保安検査場のX線検査でも、検査員はナイフを見落としていたのです。

 この問題について街の人は…?

女性:
「最悪やん。仕事ちゃんとしようや。そんなにみんな責任ないの?仕事に。責任感の問題じゃないの。私だったらめっちゃ走って絶対止める!止めなダメでしょ」

別の女性:
「訴える人もいるんじゃないですか?訴訟になるかもしれない」

男性:
「検査の指示命令がちぐはぐというか、ガバナンスの問題。商談で東京に行く方もたくさんおられたし、それで(遅れて)ボツになったり…。海外旅行のツアーに私も行くけど、もしもそんな風に遅れたら賠償がどうなるのか」

 一歩間違えれば大事件にも発展しかねないミス…。

 予定の変更を余儀なくされた乗客は賠償を求めることができるのでしょうか。そしてナイフを持ち込んだ乗客は罪に問われるのでしょうか?菊地幸夫弁護士に伺います。

菊地弁護士:
「何となく、航空会社の責任は飛行機に乗ってからみたいな印象があり、検査場は別に空港がやっているではと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、飛行機でお客様を運ぶという事業は、保安検査などの過程も含めての事業計画ということで成り立っています。ですから保安検査で何か問題が起きたとなると、それは航空会社全体の事業のうちの一部となるんですね」

Q.そうなりますと影響を受けたお客さんは航空会社に対して損害賠償を…となると思うのですが、これはどうなるのでしょうか?

菊地弁護士:
「振り替えはしてもらえるものの、損害賠償までは難しいのではないでしょうか。

 例えば天候などのどうしようもない事情ならば、航空会社としては損害賠償までは無理ですとなるかと思います。一方、今回は“航空会社のミス”ではないのかということになると、損害賠償の要件は非常にハードルが高いと思われます。

 振り替えなどは当然配慮して何とか目的地まで…とはなるものの、商談や旅行などの損害についてまでいけるかどうかは、例えば金額の上限が限られているとか、よほどの重大なミスがないと賠償はしないとか、そういったことが航空会社の『約款』というものにあるんです」

Q.ナイフを持ち込んだ人に対して、航空会社が損害賠償を請求するということはないのでしょうか?

菊地弁護士:
「それは、もし航空会社が利用客に賠償をしたら、いわば張本人であるその方に賠償を向けかえるということはあり得ると思います」

Q.その持ち込んだ男性の責任は、どのようになると思われますか?

菊地弁護士:
「例えば刃物のような危険なものを持ち込むと、航空法違反で50万円以下の罰金ということにもなり得ます。『こういう物は機内に持ち込んではいけません』という表示も乗るところにありますし、知らなかったというのは多分通用しないと思います。

 このほかにも機内には持ち込めないものがあります。ナイフやはさみといった凶器になるものや、爆発するかもしれないスプレー缶類、火器などです。

 化粧水などの液体も制限がありますが、これは例えば持ち込んだテロリストがトイレの中でそれを調合して爆薬を作るということも考えられるためで、少ない量はよいのですが一定量はダメということになっています」


(関西テレビ10月9日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)

最終更新:10/13(日) 14:01
関西テレビ

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