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「生かし合う社会を」 AWSENサミット閉幕 起業家ら思い共有

10/14(月) 6:34配信

琉球新報

 社会的課題に取り組む女性起業家や関連ある人たちが集まるアジア女性社会起業家ネットワーク(AWSEN)サミット「『誰ひとり取り残さない』ために私たちができること」最終日が13日、那覇市の県立図書館で開かれた。約70人の参加者が小グループに分かれて、国内外の起業家4人を囲み、事業の悩みややりがいについて意見を交わした。参加者それぞれが社会を創る一員として「一人一人にできること」への思いを新たにして閉幕した。


 13日午前は「祈りと自然と経済」をテーマに事業の基礎となる精神性について点描画家の大城清太さん、京都産業大学の大室悦賀(のぶよし)教授、サミットを主催するAWSENの渡邉さやか代表理事らが討議した。

 大城さんは「神人(かみんちゅ)」だったという祖母との対話を紹介し「正義をぶつけ合っても破壊しか生まれない。対極にあるものをも受け入れ、重なり合う部分を見いだしていくのがクリエーターの仕事だ」と対話の重要性を説いた。

 大室さんは「効率化や数字にとらわれ過ぎたことが日本の社会や企業の停滞を産んだ」と指摘。「合理化の名の下に捨ててきたものの中にイノベーションの源泉がある」と従来の価値観からの脱却を求めた。

 渡邉さんは「AWSENを中心にみんなが生かし合い応援し合える場を創りたい」と意欲を示した。

 起業家を支援する3氏が登壇するセッションでは、社会起業家の事業開発支援などを行うハイディ・リャンさん(タイ)が、障がい者雇用を支援する日本の団体との連携に触れ「ないものを互いに学び合える」と指摘。インドネシアのダイアン・ウランダリーさんは現地の社会的起業が農林水産業、アートやITを含む「クリエーティブ」に集中し、課題が大きくても教育や健康の分野は伸びが小さいことなどを報告した。

 県内の株式会社「うむさんラボ」の三尾徹さんは新潟県のアート祭などに触れて、芸術など異なる分野を盛り込んで新たな価値が生まれることを指摘。「ビジネスモデルや資金調達も大事だが、ビジョンの共有に時間を使う方が深く長い議論ができる」と語った。

 サミットでは登壇者のみが発言するのではなく、話を聞いた後、参加者が自分の思いを見つめ、参加者同士で話し合う「振り返り」が節目に盛り込まれた。

琉球新報社

最終更新:10/15(火) 11:20
琉球新報

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