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食品ロスなのに食料不足? 10月に「気候変動」と「未来の食」を考える

10/14(月) 18:03配信

THE PAGE

 私たちは普段の生活において、さまざまな理由で食べ物を捨てています。買った野菜を冷蔵庫の中で傷ませてしまったり、飲食店で食べ切れない量の料理を注文して残してしまったり(もちろん残飯として処分されます)……。こうして捨てられていく食品の量は無視できないほどに多く、「食品ロス問題」という新たな社会問題が浮上しています。

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 消費者庁によると、日本国内における2016年度の食品ロス量は、年間643万トンに上るといいます。すぐにはピンとこない数字だと思いますが、1人当たりに換算すると、年間約51キロという量。つまり私たち日本人は、毎日お茶碗1杯分(約140グラム)の食品を廃棄していることになります。流通の過程や食料品店、飲食店などから出る食品ロスももちろんありますが、その約45%は消費者である私たちが生み出しているのです。

10月16日は「世界食料デー」 食料自給率が低い日本

 私たちの生活から世界へと視点を移してみましょう。世界では、今この瞬間も食べる物に困っている人たちがいます。その数はなんと9人に1人。しかし実は、地球に住むすべての人が食べるのに必要な食料は生産されています。世界では「食料不足」の問題と「食品ロス」の問題が同時に発生しているのです。

 このような食料問題に向き合う日として、国連は毎年10月16日を「世界食料デー」に定めました。1979年の第20回「国連食糧農業機関」(FAO)総会での決議に基づき、1981年に制定されました。日本でも2008年から10月を「世界食料デー」月間としてさまざまな啓発活動に取り組んでいます。FAOは世界食料デーについて、以下のように説明しています。

“――世界の一人一人が協力し合い、最も重要な基本的人権である「すべての人に食料を」を現実のものとし、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決していくことを目的としています。――”(引用:FAO駐日連絡事務所)

 私たち日本人の多くは、食べ物にそこまで深刻になることなく食事を楽しんでいます。ですが、農林水産省によると、日本の食料自給率はカロリーベースで約38 %しかありません。残りの6割強は世界各国で生産される食料に頼っていて、その分を賄うために、日本の総農地面積(約454ヘクタール)の約2.4倍にあたる海外の農地(約1080 ヘクタール)が必要だと試算されています。食料の多くを世界に依存する私たちにとって、世界の食料不足の問題はそのまま私たちの食卓に関係してくる問題ともいえるでしょう。

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最終更新:10/14(月) 18:05
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