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がんに備えるリスクマネジメント。もし罹患したら生活はどう変わる?

10/14(月) 18:50配信

ファイナンシャルフィールド

ビフォー・アフターという言葉がありますが、リスクマネジメントを組み立てる際は、単純に、万一のことが起こる前の「事前準備」と、万一のことが起こった後の「対応策」のふたつを考えていく必要があります。

例えば、「がんに対してどのように備え、対処していけばいいか」というリスクマネジメントについて考えてみましょう。

がんにかかるとどうなるか

まずは、結果を想定することから始めましょう。

(1)死亡する → 死後の整理・財産の移転・相続など
(2)治療が長引く → 家計面での経済的負担が増える・ライフスタイルが変わる・働き方が変わる
(3)治療する → 治療にともなう費用などがかかる

リスクマネジメントは、どこにゴールを設定するかで、手段も変わってきます。

(1)の「がんで死亡する」を想定する場合、これは末期がんのケースですが、治療にともなう費用などはもとより、死後の整理やお子さんなどへの財産の移転、相続の問題にも対応する必要があるでしょう。

(2)の「がんにかかったことで治療が長引く」ことを想定する場合は、5年相対生存率や10年相対生存率を見越し、長期間の闘病生活にともない、治療にかかる費用だけでなく、家計面で経済的な負担が増えることや生活習慣が変わること、また、働き方を変えざるを得ないことも想定しておく必要があるでしょう。

(3)の「がんにかかっても治療が軽度で済む」ケースを想定する場合は、リスクマネジメントとしては、治療費などの負担をどのようにカバーすればいいかを中心に考えればいいかもしれません。

このように、リスクマネジメントを施す際は、まず「ゴール」を想定することから始め、想定したゴールに対し、どのような準備や対策を講じていけばいいかを考えていくことになります。

そして、その上で、事後の対応策と事前の準備について考えていきます。

がんにかかった後の対応策

一般的に、がんに対するリスクマネジメントは、先ほどの(2)「治療が長引く」場合を想定していきます。がんにかかり、治療が長引いた場合、次のような事柄が想定できます。

(1)治療などにともなう費用が増える
(2)家計環境が変わり、さまざまな面で家計の相対的な負担が増える
(3)生活環境が変わることで、ライフスタイルが変わる
(4)ライフスタイルが変わることで、働き方を見直す必要が出てくる
 
例えば、50代の夫ががんにかかり、長期の治療が必要になる場合を想定します。入院や手術にともなう費用はもとより、抗がん剤や放射線、ホルモン療法など、それらにかかる治療費が定期的に必要になってきます。

がん罹患後、家族の助けなども必要になり、家計運営が、それまでの方法で続けるのが難しくなる可能性があります。また、退院後、定期的な検査やホルモン剤などの副作用により、働く時間をコントロールせざるを得ない状況も出てくるかもしれません。

これらについて、事後的な対応策としては、(1)では、健康保険制度(高額療養費制度)の活用がすぐに思いつくかもしれません。また、民間の医療保険やがん保険に入っている場合は、それらからの給付金を請求し、治療費の補填として活用していくことになります。

(2)については、入院にともなう病院生活にかかる費用や、家族のお見舞いなどにかかる交通費などの費用はもとより、夫の収入が減る可能性があるため、それまで通りの生活をしていては、家計に占める支出の相対的な割合が高まってしまいます。この場合、どのように収入の補填をするか、もしくは、どのように支出を抑える工夫を施すかを検討する必要があるでしょう。

(3)については、がんにかかった夫を家族でサポートしていくことになるため、家事の面での役割が変化していきます。それまで夫がやっていた家事を、妻だけでなく子どもたちも担い、互いに助け合っていく必要が出てくるでしょう。これにともない、時間の制約が生まれやすくなり、時間の使い方にも気を配らなければならなくなります。

そして、(4)について、夫も、妻も、働き方をどのようにすべきかを考える必要も出てくるかもしれません。このとき、夫が勤めている会社の就業規則に、病気による休暇についての規定がありますが、これについて確認し、妻においても、働いている職場に対し、今後の働き方の調整をお願いすることになるでしょう。

このように、想定したゴールに対し、具体的にどのような「アフター作業」が必要になるかを想定することが、リスクマネジメントにおける「対応策の検討」になります。

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最終更新:10/14(月) 18:50
ファイナンシャルフィールド

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