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相次ぐパタハラ訴訟は男性が育休で干される社会を変えられるか。厳しい海外メディアの視線

10/15(火) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

復帰したら嫌味、昇進・昇給できなかった

とはいえ、現状は決して楽観視できるものではない。女性の育休取得率が、出産後も仕事を続けた人のうち8割超であるのに対し、男性の育休取得率は過去最高とはいえ、2018年で6.18%と著しく低い。

その背景には何があるのか。

日本労働組合総連合会(連合)が実施した「男性の家事・育児参加に関する実態調査」(子どもと同居の男性1000人)によると、育児休業を取得できなかった理由、または、取得しなかった理由を聞いたところ、もっとも多かったのは「仕事の代替要員がいない」(約5割)だった。そこに「収入が減る(所得保障が少ない)」(約4割)「男性が取得できる雰囲気が職場にない」(3割超)が続いた。

また、パタハラを受けたことのある人の割合は2割超で5人に1人。具体的には「復帰したら嫌味を言われた」は15%、「責任ある仕事を任されなくなった」8%、「昇進・昇給できなかった」7%、「低い人事評価を受けた」は4%(小数点以下四捨五入)。

男性育休へのハードルはまだ高い

子育てをしながら仕事をしている男性が珍しくない30代前半でも、育休の取得に関しては難しい決断を迫られるようだ。

ある会社員男性(32)は「育休から復帰後に、部署を変更になった人がいた。社内の空気を考えると、育休を取得するには心理的なハードルは高い」と話す。

育休を取得しないことが当然だった世代にとって、部下や同僚男性が育休を取得することに、違和感があることは想像に難くない。しかし、仕事だけではなく、仕事以外のプライベートも大切にする価値観を持つ若い世代は確実に増えている。これは、育休に限った話ではない。

これまでの慣習にとらわれず、違った価値観を尊重する社会が、これからますます求められることは間違いない。

(文・滝川麻衣子、横山耕太郎、写真・横山耕太郎)

滝川 麻衣子,横山耕太郎

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最終更新:10/15(火) 23:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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