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このシャツは「脅威」ではない? 乗客の"見た目"をめぐる航空会社の対応は、一貫性に欠けている

10/15(火) 20:00配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ユナイテッド航空のある乗客は、同じ飛行機に搭乗した客がジャーナリストに対するリンチを支持するTシャツを着ているとクレームを付けた。この一件はツイッターで話題になり、CNBCが最初に報じた。

クレームを付けた乗客にはフライトを変更する選択肢が与えられたが、問題のTシャツを着た客は特に何か言われることもなく、そのままフライトが許されたという。

これはアメリカの航空会社が押し付けるドレスコードや機内の脅威に対する評価が、いかに一貫性に欠けるかを示すエピソードだ。

ユナイテッド航空のある乗客は10月11日(現地時間)、ロサンゼルスで搭乗した際に同じ飛行機の利用客が"脅威を与えるTシャツ"を着ていることに気付いた。だが、そのことにクレームを付けても、航空会社はその客を降ろさなかった。

クレームを付けた乗客の家族で、雑誌『ワシントニアン』のフード・エディター、ジェシカ・シッドマン(Jessica Sidman)さんは、彼女の家族が送ってきた搭乗ブリッジの写真をツイートした。

Tシャツには「Rope. Tree. Journalist. Some assembly required(ロープ。木。ジャーナリスト。ちょっとした組み立てが必要)」と書かれている。

身に危険が及ぶのではないかと恐れて名前を明かしていない、このクレームを付けた乗客は、自身の座席へ向かう途中で客室乗務員に「これは殺害の脅迫に思える」と伝えたと、CNBCは報じている。

ところが、Tシャツにクレームを付けた乗客にはフライトを変更する選択肢が与えられた一方で、そのTシャツを着ている乗客にはそのままフライトが許されたという。

結局、2人ともそのまま機内に留まり、飛行機はボストンへと飛んだ。

この一件は、ドレスコードの取り締まりや脅威を与える乗客の判別で、航空会社がデリケートなバランスを模索していることを示すものだ。

フライトを予約する際に全ての乗客が同意するよう求められるユナイテッド航空の契約書には、「裸足または適切な服装でない乗客」に対しては、搭乗を拒否する可能性があると書かれている。

また、客室乗務員には、セキュリティー上の懸案および脅威の可能性に対して、大幅な裁量の余地が与えられている。

ところが、こうしたルールの適用は一貫性を欠いていて、近年、さまざまな問題を引き起こしている。

2017年には、レギンスを着用した2人の若い女性客の搭乗を拒否したことで、ユナイテッド航空はニュースの見出しを飾った。このケースでは、乗客2人はより厳しいドレスコードが求められる従業員の「無償飛行」のゲストパスで搭乗していたという。

2019年7月には、ジャマイカのキングストンからフロリダ州マイアミへと向かうフライトで、テキサス州ヒューストン在住の医師に対し、彼女の夏の装いが「不適切」だとして、客室乗務員が全身を毛布でくるむよう強制し、アメリカン航空が批判された。

9月には、アメリカン航空のクルーがイスラム教徒の男性2人を乗せて飛ぶことが「不安」だとして、国内便のフライトをキャンセルしたと報じられている。

CNBCによると、問題のTシャツは小売大手のウォルマート(Walmart)で2017年まで販売されていたという。

ユナイテッド航空にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

編集部より:Tシャツの文言「Rope. Tree. Journalist. Some assembly required」部分の日本語表現を改めました。2019年10月16日 15:30

[原文:A United Airlines passenger wore a shirt that referenced lynching journalists, worrying other passengers and raising a debate over threats on planes (UAL)]

(翻訳、編集:山口佳美)

David Slotnick

最終更新:10/16(水) 15:41
BUSINESS INSIDER JAPAN

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