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謎のAWSユーザーグループ「E-JAWS」、その目的と実態とは?

10/15(火) 5:00配信

ITmedia NEWS

 秘密のベールに包まれたAWSのユーザーグループ、とするのは言いすぎだろうか。ただ、「E-JAWS」でググッても、情報が極端に少ないのは確かだ。そんなE-JAWSがこのほどメディア向けの説明会を開き、概要を説明した。

【画像】E-JAWS(右)とJAWS-UGのエンブレム(左)

 AWSのユーザーグループとして広く知られているのは「JAWS-UG」だ。こちらはオープンなグループで、希望すれば誰でも個人として参加できる。イベントや勉強会についても、万人に向けて門戸を広げている。一方、E-JAWSの「E」がエンタープライズを表すように、こちらは企業単位での入会が条件だ。しかも、一定の資格を有した企業でないと入会が許されないという、極めてクローズドなユーザーグループなのだ。

 入会条件は後に詳述するとして、まずはE-JAWSの概要をお伝えしておこう。

総会は非公開

 E-JAWSとして正式に発足したのは、2013年11月。19年10月現在で、184社の情報システム部門のリーダーを中心に433人が入会している。会の目的は、AWSの活用事例、構築や運用における課題や改善情報などを会員間で共有し、ディスカッションすることだ。会員のみが参加する非公開の総会を定期的に開いている他、「セキュリティクラウド運用」「金融」といった分科会も開いており、より専門的な情報を共有できる体制も整えている。

 クローズドな形で運営している理由について、E-JAWSの事務局長であるアマゾン ウェブ サービス ジャパンの岡嵜禎氏(技術統括本部長)は、「クラウドを推進するために上層部をどう説得するのか、人材育成はどうするのか、といった、エンドユーザーとしての日々の課題、疑問、悩みを本音ベースでぶつけあい、意見交換する場なので、企業としては公開できない情報も多く含まれるからだ」と説明する。

 ここまでの情報だけでは、フリーメーソンばりの秘密結社めいた匂いが漂うが、年に1回、公開型のカンファレンスを実施し会員企業を募集している。19年は「E-JAWS カンファレンス 2019 TOKYO」と題した定員400人のイベントが1月22日に東京の品川で開催された。

 公開カンファレンスを開いたり、今回のようにメディア向けの説明会を開くわけだから、秘密結社というのは言いすぎだとしても、入会に条件があり排他的な面があるのは確かなようだ。

 説明会では、E-JAWSの会長が交代したことも明かされた。新会長に就任した京王電鉄 の虻川勝彦氏(経営統括本部デジタル戦略推進部長)は、入会条件について、「AWSを検証や試用ではなく本番導入している、ユーザー企業であること。SIベンダー企業にはご遠慮いただいている」と明言する。「SIベンダーお断り」について虻川氏は「お付き合いのあるSIベンダーが入っていると本音で話せなくなる」とその理由を語る。

 もう一点気になるのが、入会条件における企業規模だ。資本金や従業員数などの数字的な決め事はあるのだろうか。前会長でフジテック常務執行役員の友岡賢二氏(デジタルイノベーション本部長)は「企業規模についての線引きは難しい。熱量があり、コミュニティーに貢献してくれることが条件で、入会時にプレゼンしてもらうなど総合的に判断する」と明言を避けた。

 184社が参加しているE-JAWSだが、会員企業の名前は公開されておらず、どのような規模の企業が入会しているのかは秘密のベールに包まれている。

 ちなみに、6月に開催された「AWS Summit Tokyo 2019」では、AWSのユーザー数について「日本国内で数十万に上る」との発表があった。その中には、個人や中小零細企業も多くいるだろうが、数十万の中の184社ということは、それなりの規模の企業にのみ入会が許される狭き門であることが伺い知れる。

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最終更新:10/15(火) 5:00
ITmedia NEWS

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