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自社と市場の現在地を把握する

10/15(火) 10:59配信

ITmedia ビジネスオンライン

 こんにちは、永井俊輔です。クレストHDの代表取締役を務めています。

 クレストHDは看板(サイン&ディスプレイ)事業など複数の事業を手掛けるとともに、伝統と歴史を持つ業界が既存の市場(レガシーマーケット)を刷新する支援をしています。

図2:スタートアップ、LMI、レガシーの成長曲線

 この取り組みを、われわれはレガシーマーケット・イノベーション(LMI)と読んでいます。

 前回はレガシー企業(レガシーマーケット内の企業)がLMIに取り組む必要性について書きました。2回目となる今回は、LMIの実現に向けた道のりとゴールについて書きます。

 まずは出発点となる現在地を把握するために、次の図1を見てください。

 図1の縦軸は「市場成長性」、横軸は「生産性」を表しています。レガシー企業は左下に位置し、現状として成長性が低く、生産性も低い状態が続いています。

 LMIは、図1の左下(現在地)から右上を目指すための活動です。目的地である右上は、左下とは対照的に、市場の成長性が高く、市場内で活動する企業の生産性も高いエリアです。

ベンチャー企業は左上から右上を目指す

 最近のベンチャー企業の成功例ともいえるUberやAirbnbなどは、新たな技術で新たな市場を作り出し、右上に存在しています。

 国内企業の例としては、名刺管理サービスのSansan、ビジネス用チャットのChatwork、ネット印刷のラクスルなども、このエリアにいる会社といえるでしょう。ただし、彼らはいきなりこの理想的なエリアに登場したわけではありません。彼らはまず、成長性が見込める新たな市場を作り出すことによって左上に登場しました。その後、収益性を高めて右上へと移動したのです。

 UberやAirbnbのような企業が左上に登場するということは、過去にない新たな市場が生まれるということです。ベンチャー企業が市場を作り出すこともありますし、新たな技術やビジネスモデルとともに新たな市場が生まれることもあります。

 いずれにしても、レガシー企業側は、自分たちが収益を得ていた既存の市場が壊されたり、消されたりするリスクが高まります。

 Uberの登場によってタクシー業界がダメージを受けたり、デジタルカメラの技術がフィルムカメラの市場に打撃を与えたりするのです。彼らのように既存市場の収益構造を根本から変える企業をディスラプターと言います。

 レガシー企業がディスラプトを避けるためには、ディスラプターよりも先に新たな市場を作り出すことが命題となります。

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最終更新:10/15(火) 10:59
ITmedia ビジネスオンライン

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