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【その壁を超えてゆけ】本田圭佑(2)クレージーな監督業

2019/10/15(火) 11:02配信

日刊スポーツ

本田圭佑は、約1年前からカンボジアで代表チームを実質的に指揮している。10月10日に、ワールドカップ(W杯)アジア2次予選で、強豪イランに0-14で大敗。負けっぷりが注目されたが、東南アジアの弱小といえる国の代表チームで、一体何をしようとしているのか。

【写真】カンボジアで実質的な監督就任会見をする本田圭佑

イランには0-14で惨敗

その取り組みについては、ほとんど語られていない。

カンボジアは本田が3度経験したW杯に、1度も出たことがない。国際サッカー連盟の最新ランキングは169位。日本は31位で、その差は歴然としている。ちなみにイランは23位で、日本を上回るアジア最上位に位置する。

テヘランでの試合を終えた本田はツイッターで「誤魔化したような戦いをして失点を減らすよりも、現在地を全員が認識してから改善していく方が実は近道なんです。強がりと思われるかもしれないけど、事実やから」(原文ママ)とつぶやいた。

カンボジアは無謀ともいえる戦いを挑んだ。アウェー、それも標高約1200メートルの高地で空気が乾燥し息も上がりやすい環境下で、アジア最強の相手に、いつも通りパスを細かくつなぐスタイルでぶつかっていった。力の差は明らかで、攻められっぱなしだったが、格上相手に戦うセオリーでもある引いて守り、長いボールを蹴って危険回避するような戦い方はしなかった。

「たった2年で文化を」

本田が率いるようになって、カンボジアはイラン戦と同じようなサッカーをしている。

9月には、アジア2次予選の初戦で格上の香港と1-1で引き分けた。首都プノンペンのスタジアムは4万5000人でほぼ満員。コンサートのような異様な盛り上がりの中、2次予選で同国史上初めての勝ち点1をつかんだ。自陣深くからでも、徹底的にパスをつないだ。GKは大きく前に蹴らず、11人全員でつなぎ倒す。大きく蹴ってピンチを脱する安全策は放棄。本田いわく「クレージーな」やり方で、引き分けた。

細かいパスでつなぐことにこだわり、長いボールは蹴らない。

なぜ、こんなにも、かたくななのか。

指導者ライセンスを持たない本田は正式な監督ではないため、試合前後の会見には出ず、公の場で語ることはあまりない。尋ねると、長く主軸を担っていた日本代表を引き合いに出して力説した。「(契約期間の)たった2年でレベルに関係なく、サッカーのスタイルとしての文化をつくってしまおうというのがビジョン。これは、日本がいまだに、やれていないこと」。

何やら壮大な話になってきた。

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最終更新:2019/10/15(火) 11:02
日刊スポーツ

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