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マイナス金利深掘りは論外、日銀会合はゼロ回答を予想-早川元理事

10/15(火) 7:00配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 日本銀行元理事の早川英男氏はマイナス金利を深掘りすれば、銀行預金の口座維持手数料の徴収につながりかねず、為替相場が安定している現状では論外だとして、30、31日の金融政策決定会合は現行の政策が据え置かれるとの見方を示した。

早川氏は9日のインタビューで、マイナス金利の深掘りで手数料を取られることになれば「国民から怨嗟(えんさ)の声が沸き起こる」と指摘。景気刺激効果に疑問の声がある中、消費増税直後で消費者の負担を抑えたい「政府・官邸も怒るだろう」とした。日銀がマイナス金利の深堀りに踏み切った場合、口座維持手数料を導入することを検討している一部金融機関もある。

マイナス金利を深堀りすれば、2016年1月に導入を決めた後のように銀行株が下がり、手詰まりを見透かされて為替市場が円高に反応する可能性もある。深掘りして市場に「勝てる自信があれば別だが、自信はないだろうし、負けたら目も当てられない。今月の会合はゼロ回答」とみる。

早川氏は、政府と日銀の間では景気対策は財政政策、一方で為替対策は金融政策と水面下ですみ分けができていると指摘したうえで、現状の為替相場では「日銀の出番はない」とした。年内に見込まれる追加財政出動に合わせ日銀は「協調姿勢を演出する可能性が高い」が、月内はその可能性も低いと述べた。

海外に目を向けると、欧州中心に金融政策限界論が広がる中、景気悪化に直面するドイツに財政出動を求める声が強まっている。早川氏は「財政、金融政策の協調が重要というのが世界的論調で、財政との協調姿勢を示すことは対外的なアピールとしても有効だ」とも語った。

日銀は9月会合で、物価目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れに「より注意が必要な情勢」と指摘。月末会合で、経済、物価動向を再点検すると表明した。しかし、消費増税は始まったばかりで判断する材料もほとんどない、と早川氏は言う。

(c)2019 Bloomberg L.P.

Masahiro Hidaka, Chikako Mogi

最終更新:10/15(火) 7:00
Bloomberg

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