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【担当記者が読み解く】すぐ倒れ込む相手に我慢 森保監督「我慢強く戦い抜いた」

10/16(水) 6:05配信

スポーツ報知

◆W杯アジア2次予選 日本3―0タジキスタン(15日・ドゥシャンベ)

 サッカー日本代表はMF南野拓実(24)=ザルツブルク=がW杯2次予選開幕から3試合連発となる2得点を挙げる活躍で、タジキスタンに3―0で勝利した。後半8分、ヘディングで苦しい展開を打ち破ると、同11分には右サイドからのクロスを合わせた。FW三浦知良(52)=横浜C=が93年に記録したアジア予選開幕からの連続ゴール記録に並んだ。前半苦しみながら首位攻防戦を制し3連勝を飾ったチームの成長を、内田知宏記者が読み解く。

 球際のせめぎ合いが起こるたびに、タジキスタン選手が倒れ込む。前半16分までに4度。日本のボールが回り始めた後、セットプレーでチャンスを作った後、流れを帳消しにするようにピッチで体を丸めた。再開するとカウンター、積極的な守備で思うようにいかない。前半0―0。森保監督は「対応するにしても難しかった」と苦戦を認めた。

 我慢できる量が試合によって違う。格下になれば、少しうまくいかないだけでイライラする。逆に世界の強国と戦うとき、うまくいかないことを覚悟している分、集中力は長持ちする。大番狂わせは、このからくりで起こることが多い。森保ジャパンはFIFAランク115位の格下相手を前にしても、我慢のタンクを空っぽにして試合に臨んでいたことは、プレーぶりを見れば明らかだ。

 MF柴崎は、ゴールを決めきれない展開に「嫌な予感があった」と感じながらも、丁寧にパスを出し続けた。相手のカウンターを受けた際に、相手の失敗を期待する守備はなく、責任を押しつけるしぐさもない。開始5分で頭から水をかぶったMF中島は気合を入れ直したように見えた。ハーフタイムに選手間でMF南野の1トップ変更という冷静な判断を下し、後半の3得点につなげた。

 試合中、うまくいかないときに何を考えるのか。柴崎は「立ち返れるところを作る。原点。プロ3年目くらいから、その意識がある」。元日本代表DF岩政大樹からの助言で、そうするようになった。その岩政の口癖は「最悪を想定する」。そう覚悟していれば倒れ込むタジキスタン選手にも、ラストパスが通らないことも想定内。焦らず、慌てず、ムキにもならず、勝つための判断が下せる。

 10日のモンゴル戦から中4日。タジキスタンに入るまで遅延で20時間近くを要する長距離移動があった。着いた先で待っていたのは、不慣れな人工芝のピッチとタジキスタンの魂のこもったプレー。森保監督は「選手が粘り強くやり続けてくれて勝利につながった」と言った。普段の生活から不都合が多い海外組が先発の10人を占める森保ジャパン。我慢が相手によって大きく変化しないチームであることを証明する開幕3連勝でもあった。(内田 知宏)

最終更新:10/16(水) 6:05
スポーツ報知

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