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【医師に聞く】顔面けいれんが止まらない…どうしたらいい?

10/16(水) 11:50配信

Medical DOC

疲れているときなどに目のまわりがひきつる「顔面けいれん」。山王クリニック品川の山王先生いわく、その仕組みには、「脳の血管と神経の位置」が関係しているそうだ。メカニズムがわかっているのであれば、改善する方法もあるのでは。そこで、放置しておくことの危険性も含めて、「顔面けいれん」の謎に迫ってみたい。

[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

【この記事の監修医師】
山王直子先生(山王クリニック品川 院長)
横浜市立大学医学部卒業、米国メイヨークリニック留学、博士号取得。日本医科大学脳神経外科学講師、日本医科大学多摩永山病院勤務を経た2004年、東京都港区に「山王クリニック品川」開院。未病の段階からの健康管理を呼びかけている。日本脳神経外科学会専門医・評議員、日本頭痛学会頭痛専門医、日本内分泌学会代議員、日本医師会認定健康スポーツ医。日本間脳下垂体腫瘍学会、日本内分泌病理学会の各会員。書籍、メディア出演、論文など多数。

知って納得、顔面けいれんが起きる仕組み

編集部:
目元の引きつりが良く起こるのですが、治せるのですか?

山王先生:
治せます。顔面けいれんは疲れているときに出やすいので、ストレスをためないことが大切です。睡眠を良くとるようにしましょう。それでも収まらなかったら、のみ薬や注射、手術による治療を検討します。

編集部:
なぜ、顔面のけいれんが起きるのでしょう?

山王先生:
耳の近くの場所で、「顔面神経」と「動脈」が接しているからです。耳の後ろ奥にある脳幹部から出た顔面神経の出口が脳動脈に圧迫されると、けいれんを起こします。疲れているときは、ことさら神経が敏感になっていますので、症状として現れやすいですね。

編集部:
治療方法について、詳しく教えてください。

山王先生:
軽度な場合は、精神安定剤で様子をみます。それでも治らなかったら、薄めたボツリヌス毒素を注射します。ボツリヌス毒素には筋肉をマヒさせる働きがあるからです。なお、手術で「顔面神経」と「動脈」を離すこともできますが、あくまで最終手段になります。とくにご高齢者は手術リスクが高まりますので、早めに治療を開始してください。

編集部:
片側だけ起きるのはどうしてでしょう?

山王先生:
「顔面神経」と「動脈」の位置関係が、左右両側で、厳密に同じではないからです。両目の周囲が同時にけいれんする場合、むしろ顔面けいれんとは別の病気かもしれません。部分的な要因ではなく、全身疾患の可能性が考えられます。

編集部:
もし、このまま放置しているとどうなりますか?

山王先生:
けいれんの範囲が顎の付近まで広がり、けいれんしている時間そのものも長くなってくるでしょう。また、目と口が一緒に動く「病的共同運動」に至る場合もあります。怖いのは、動脈瘤(りゅう)によって「顔面神経」の圧迫が起きているケースです。くも膜下出血や脳梗塞などになりかねませんので、一度、検査を受けてみてください。

編集部:
顔面けいれんと間違いそうな、ほかの病気はありますか?

山王先生:
「眼瞼(がんけん)けいれん」といって、下まぶたがピクピク動く病気もありますが、仕組みとしては同じです。眼精疲労によって「顔面神経」が敏感になり、動脈の脈拍による影響を受けやすくなっているのでしょう。

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最終更新:10/16(水) 11:50
Medical DOC

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