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台東区の避難所がホームレスを拒否…「自治体は“ハウジングファースト”と平常時からの実態把握を」

10/16(水) 17:50配信

AbemaTIMES

 台東区がホームレスの避難所利用を拒否した問題が波紋を広げている。

 経緯は次のようなものだった。12日、台東区では土砂災害の危険がある地域向けの避難所を2か所、自宅が不安な人向けの自主避難所を2か所、そして外国人観光客などの緊急滞在施設を2か所開設していた。このうち、自主避難所となっていた忍岡小学校をホームレスの2名が訪れ、住所を記入するように求めた区の担当者に「住所不定」と答えたことから、災害対策本部に判断を仰いだところ、「区民が対象なので利用は難しい」とされたため、2人はそのまま帰っていったという。

【映像】スタジオでの議論の模様

 台東区では今後、どういった援助の方法があるのか他の自治体のケースも参考に検討していくとしており、15日の参議院予算委員会で国民民主党の森ゆうこ参議院議員に「今回の台東区避難所、ホームレスを受け入れ拒否をした問題をどうお考えか」と質された安倍総理は「各避難所においては避難した全ての被災者を適切に受け入れることが望ましい。ご指摘の事例については関係自治体に事実関係を確認し、適切に対応してまいる」と答弁している。また、ネット上には「酔った2人組がやって来て、避難者カードの記入をお願いしたところ、記入をせずに帰っていった」といったデマも拡散している状況だ。

 ホームレスの問題にも取り組んできたリディラバ代表の安部敏樹氏は「現時点で分かっていることが十分ではないが、一般論でいえばホームレス支援は“ハウジングファースト“。つまり平時も含め、いかに住まいを守るかが重要だ。まして今回は緊急時なので、安全に過ごせる場所を提供するのが基本の考え方になる」と話す。

 「各地域に支援者団体があるので、そういう所と普段から継続的に対話しておくことで、“この辺りにはどういう方が何人くらいいる“ということが把握できるようになる。台東区がそのような情報収集・情報共有をしていれば、来たときに受け入れようという話もできたと思う。また、旅行者や交通機関が止まって帰れなくなってしまった方とホームレスの方々との間にはあまり差はない。目の前で命が危ないという人がいるのであれば、それを守るための対処をすべきだったと思う。ホームレスの人たちの中には、行政に対する不信感が大きい人もいる。今回のことが、また不信感を積み重ねる一つの事例になってしまった。その点、世田谷区では多摩川流域のホームレスに事前にチラシを配り、台風が接近していて非常にリスクが高いこと、そして専用の避難所を用意していることをアナウンスしていた。一方で、予防的に動かない方が多いし、自分の力でなんとかしないといけないと考えている方も多い。また、そういう所に行けない、行かない事情があるからこそ生活保護を受けることなく、ホームレスとして暮らしている人もいる。そこの部分が難しい。実際、世田谷区の専用避難所には1人も現れなかったという」。

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最終更新:10/16(水) 17:50
AbemaTIMES

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