奨学金を借りたはいいが、何らかの経済的理由により、奨学金の返済が困難になる場合があるかもしれません。そうなった場合、下記のような対処法があります。
・返還期限猶予
災害、傷病、経済困難、失業などの返還困難な事情が生じた場合は、返還期限の猶予を願い出ることができます。
・減額返還制度
減額返還制度は、災害、傷病、その他経済的理由により奨学金の返還が困難な方の中で、当初約束した割賦金を減額すれば返還可能である方を対象とし、適用期間中、当初割賦金を減額して返還することができます。
多額である奨学金の返済総額を少しでも抑えるためには、以下のような方法が考えられます。
・一括返済
日本学生機構の第一種奨学金、第二種奨学金ともにインターネットを利用して、「スカラネット・パーソナル」より申し込みます。
奨学金の一括返済の利点と注意点としては、一括返済をするとその後の奨学金の返済にかかる支出を抑えることになります。しかし、一括返済をした場合は、通常の生活をしているときよりも、かなり多額の支出になるため、家計の収支の悪化に注意する必要があります。
・繰り上げ返済
繰り上げ返済をする場合も、一括返済と同様の手続きを取ることになります。
奨学金の繰り上げ返済の利点と注意点は、第二種奨学金の人は、元本と利息を合わせた総返済額が減ることになります。しかし、一括返済ほどではないですが、繰り上げ返済をしたときの家計の収支が悪化することに注意する必要があります。
奨学金は、原則返済義務があるものです。返済を滞らせると返済の督促を受けることになり、延滞金が発生することになります。奨学金が、本当に必要なのか、いつ、いくらまで返済することが可能なのかを十分把握して利用したいものです。
【出典】
山口県高度産業人材奨学金返還補助制度について
独立行政法人 日本学生支援機構
公益財団法人生命保険文化センター
執筆者:伏見昌樹
ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部
最終更新:10/17(木) 19:30
ファイナンシャルフィールド
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