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[寄稿]韓日GSOMIA終了、その先にある問題

10/17(木) 7:31配信

ハンギョレ新聞

 韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)終了発表の余震は続いている。保守マスコミは依然として韓米同盟の亀裂を理由に、効力が満了する11月22日までに韓日GSOMIAを元に戻さなければならないとの世論を煽っている。朝米交渉が失敗すれば、その責任もそこに求めるだろう。文在寅(ムン・ジェイン)政府の中にも、条件付きとはいえ韓日GSOMIA終了の再検討意見が存在する。天皇即位式を契機に韓日政府間の対話が再開されれば、交渉カードとして使われるるかも知れない。韓日GSOMIAの終了を主張した者として、その決定の意味を振り返り、その先にある問題、今後私たちが直面することになる韓米同盟の再調整問題を提起しようと思う。

 韓日GSOMIAの終了決定は、「果たして韓国にとって高度な韓日安保協力が必要なのか」という問いに対する返答だった。不都合でも高度な韓日安保協力を拒否しなければならない理由は、米日同盟との連係という観点から明確に確認することができる。

 第一に、韓国または韓米同盟が米日同盟と結びつく場合、韓国は中国の脅威に対応するための前哨基地に追い込まれることになるためだ。今年公開された米国防総省の「インド太平洋戦略報告書」では、米日同盟を「インド太平洋」戦略の「礎石」と規定し、韓米同盟は朝鮮半島を含む「北東アジア」戦略の「核心」と表現した。こうした表現は、オバマ政府でも使われたことがあり、多様な解釈が可能だ。一見すると韓国も日本も重要な同盟パートナーとして同一視しているように見られるが、歴史的脈絡を考慮すれば“深刻な”差を表わした表現と見ることができる。要するに、韓日安保協力が高度化すれば、日本は戦略基地、韓国は最前方の戦闘基地になることを意味する。

 日本政府は、「防衛白書」(2014年版以後)で米日同盟が領域内の「公共財」として機能すると記述している。集団防衛に対する合意がない状態で、韓国が「無料」で米日同盟が提供する安全保障の利益を享有することができるだろうか?米日同盟は韓国の「無賃乗車」を拒否し代価を要求する。米国の主導で締結された韓日GSOMIAがその最初の請求書であり、THAAD配備が2番目であった。中距離ミサイルをアジアの同盟国に配備したいという米国の意図にも、このような請求書が隠されている。もちろん、中国は米日同盟という公共財には接近さえ難しい。公共財としての米日同盟という論理は、冷戦期に米国がアジアに構築しようとしていた反共軍事同盟の延長線上にあり、事実上中国牽制、ひいては対中国封鎖という顕在的含意を持つ。韓国はそのような米日同盟という公共財を享有する必要がないので、代価を支払う理由もない。

 第二に、韓米日の脅威認識が一致しないためだ。この間、韓米日安保協力は北朝鮮の脅威という共同の脅威に基づいて推進された。だが、朝鮮半島の平和体制構築が北朝鮮の脅威の除去または緩和を意味するだけに、少なくとも朝米非核化交渉が進行されている間には北朝鮮の脅威に対する韓米日の認識には差が出るほかはない。韓国は、米・日とは違い、中国を現実的脅威としては認識しない。たとえ潜在的な中国脅威を認めても、現実的に中国を敵対視するいかなる集団防衛体制にも参加できない。中国を頭に載せて生きる朝鮮半島の地政学的運命といえる。

 したがって、私たちは高度な韓日安保協力要求を毅然として拒否しなければならない。韓国の安保に必要なのは韓米同盟であり韓米日同盟ではない。THAAD配備問題で確認した通り、米日同盟は韓国の安全に責任を負わない。米日同盟の前哨基地化要求を断固として拒否することにより、不要な紛争にまきこまれるリスクを除去しなければならない。朝鮮半島平和体制の構築過程は、今まさに始まったところだ。その過程自体は外部の脅威を除去または緩和する積極的安全保障政策だ。その過程で韓国の安保に関する未来戦略と共に、韓米同盟の再調整に関する議論も繰り広げられるだろう。

キム・ペクチュ西江大学社会科学研究所常任研究員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:10/17(木) 7:31
ハンギョレ新聞

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