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排出量ゼロへの提言…航空会社のマイレージを禁止してマイル課金を

10/18(金) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

イギリス政府の公式環境アドバイザーである気候変動委員会の委託により作成された新しい報告書は、人々が飛行機で旅行することを少なくするために、すべてのマイレージプログラムを禁止するよう求めている。

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報告書を作成したインペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者によると、イギリスのフライトの70%を占めているのは、全人口のわずか15%にすぎないという。

報告書はまた、長距離を飛行する人への「マイル課金」を求めた。

イギリスは2050年までにゼロエミッション(排出量ゼロ)を達成することを目標にしている。

イギリス政府の公式環境アドバイザーが委託した報告書は、人々が飛行機で旅行するのをやめさせるためにマイレージプログラムを禁止するよう求めている。

独立行政機関である気候変動委員会(CCC)が発表した報告書の中で、インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者らは、イギリスの全人口の約15%が、イギリスからの全フライトの70%を占めていると指摘した。

CCCは、報告書の作成を委託したが作成したわけではないと強調した。また「すべての勧告に同意しているわけではない」としているが、具体的に何のことかは述べていない。

このようなエリート旅行者集団を処罰する方法の一つは「需要を喚起するマイレージサービスを禁止する」ことだと研究者らは述べている。ただし詳細は明らかにされていない。

世界中のほぼすべての航空会社が提供しているマイレージプログラムは、顧客が同じ航空会社を利用することを奨励し、報酬を与えるように設計されており、顧客が一定のポイントを獲得すれば、座席をアップグレードしたり、無料でフライトを利用したりすることができる。

乗客の中には、特定の航空会社から利益を得たり、それを維持したりするために、臨時便を利用する人もいる。

研究者たちの提案は、旅行者に特定の航空会社への忠誠心を失わせたり、以前のように飛行機を使わなくさせたりする可能性がある。

航空会社は旅行者が忠誠心を維持するインセンティブを失うことで競合他社に負けるリスクもある。

2017年にブルームバーグが報じたところによると、銀行と提携して自社ブランドのクレジットカードを発行している航空会社は、カード利用者が獲得したマイルごとに銀行から金銭を受け取っているため、売り上げを失う可能性もあるという。

報告書はまた、頻繁に利用する人をターゲットにしながら、あまり旅行しない人や短い距離を旅行する人を保護する「マイル課金」も提案しています。

燃料税を一律に課すのではなく、頻繁に飛行機を利用する人に課税することで、理論上はそれほど頻繁に飛行機を利用しない人に影響が及ぶことはない。

同報告は「航空業界はこれまで、少数の富裕層が多くの便を利用しているにもかかわらず、税制面で優遇を受けてきた」としている。

「地球温暖化を+1.5度以下に抑えるために許容される炭素排出量には限りがあることを考えると、航空機による排出量の不均等な分布は公平性に対する懸念が生じる」

課金は、飛行回数ではなく、飛行距離に応じて算出されるという。1回の長距離飛行からの炭素排出量は、複数回の短距離飛行からの排出量よりも高くなる可能性がある。

「マイル課金」は、「低所得世帯が利用できないことで需要の増加を抑制し、飛行機から列車に、長距離便から短距離便への需要のシフトを促す」と報告書は述べている。

同報告書はまた、イギリス政府が2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにするという目標を達成するための勧告を列挙している。

その他の勧告は以下の通り。

イギリス政府と地方自治体の電気自動車調達のための予算を増やす。

人々の車への依存を減らすために、使われなくなった鉄道とバスの運行を再開する。

人々が外出時に肉や乳製品をあまり食べないようにするために、植物をベースにした菜食主義料理の普及に資金を提供する。

レストランでの必要量以上の大盛りを禁止する法律を導入する。

この報告書は、多くの政府や企業が気候変動をより深刻に受け止めようという姿勢を見せている中で発表された。

環境活動家たちはここ数日、極端な抗議行動にも出ており、イギリスの「絶滅への反抗」運動に関係するデモの参加者が先週、英国航空の旅客機の上にのぼり、「気候と生態系の危機」に注意を喚起した。

[原文:Climate change researchers recommend banning all frequent flyer reward programs to cut carbon emissions by targeting jet-setters]

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

Alexandra Ma

最終更新:10/18(金) 8:10
BUSINESS INSIDER JAPAN

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