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食品ロス問題、世界各国の解決策~イギリスでは「リアル・ジャンクフード・プロジェクト」が拡散中

10/18(金) 6:00配信

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日本で毎年2月に話題となる「恵方巻きの大量廃棄」問題。2019年1月、農林水産省が小売業界に向けて需要に見合う数を販売するよう通知を出したが、結果としては例年と変わらない大量廃棄が行われたとする報道もあった。日本だけではなく「食品の廃棄問題(食品ロス)」は世界中で現在社会問題となっている。

食品ロスとは?

食品ロスとはまだ食べることができる食品を廃棄することを指す。農林水産省の平成28年度の調査によると、日本の食品産業全体の食品廃棄物等の年間発生量は1900万トンとされている。

そのうち平成28年度の食品廃棄物等多量発生事業者による食品循環資源の再生利用等実施率は、業種別にみると、食品製造業は95%、食品卸売業は65%、食品小売業は49%、外食産業は23%となっており、まだまだ小売業や外食産業では徹底されていないことがこの数字からわかる。

また、世界全体では2011年5月にドイツのデュッセルドルフで行われた国際会議Interpack2011でFAO(国際連合食糧農業機関)が発表した報告によると、世界の人間が消費するために作られた食品の3分の1、量にして約13億トンが年間で廃棄されている。

先進国で無駄にされている食料の方が開発途上国よりも多い。食品ロスは先進国と開発途上国とではその理由は異なる。開発途上国では収穫技術や厳しい気候条件での冷蔵と冷却技術やインフラや輸送システムがよく整備されていないことによることが多い。

それに対して、先進国では農家と仲買人の売買契約が農作物の廃棄量に大きく関わっているとされる。また消費者が見た目の悪い食料を排除してきれいなものだけを売ろうとするサプライチェーン側の問題もある。

世界各国の食品ロス問題とその解決策

食品ロスが世界中で問題になる中で、各国のその対策について紹介しよう。

・フランス

食料ロス(食品の廃棄問題)は世界中で議論されており、各国さまざまな解決策が試されている。

法整備としては、まず世界で初めて2016年2月にフランスで食品廃棄禁止法が成立された。この法律は賞味期限切れ食品の廃棄を禁止するための法律で、今後400平方メートル以上の敷地面積を持つ大型スーパーでは賞味期限切れ食品や賞味期限が近付いている食品の廃棄が禁止されている。廃棄したい食品は廃棄する代わりにチャリティー団体やボランティア組織などへ寄付するよう義務付けられている。

もしこの法律が守られてない場合は、最高で75,000ユーロの罰金、もしくは最大2年間の禁固刑を課せられることとなっている。

しかしフランスでは大規模スーパーは国内全体のスーパーのわずか5%ほどしかならず、小中規模のスーパーや小売店ではこのルールが適用されないため、意味がないのでは、との声も多い。

・イタリア

イタリアでもフランスと同じ2016年9月に食品廃棄禁止法が成立された。イタリアの法案は、食品を寄付することにインセンティブをつけるもの。食品を寄付にまわす企業にはゴミに対する税金を減免したり、食品の安全に対する規制をゆるめたり、賞味期限を過ぎても寄付ができるようにしている。

・スペイン

スペインの取り組みとしては「Nevela Solidaria」(ネベラ・ソリダリア、連帯する冷蔵庫)というプロジェクトが2015年4月にスペイン北部のビスカイヤ地方のガルダカオコ市のGBGE(ガルダカオコの市民救援ボランティア協会)の手により始まった。

最初の1カ月の試用期間の間に200キロの食品廃棄を防げることが分かり、現在では市内と全国各地に13の連帯冷蔵庫が存在している。この連帯冷蔵庫は個人でも法人でも誰でも自分では食べる予定のなくなった余った食料を入れて、誰でも取り出すことができる。

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最終更新:10/18(金) 6:00
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