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UACJ鋳鍛、アルミ熱処理能力を倍増。国内最大級炉が稼働

10/18(金) 6:02配信

鉄鋼新聞

 UACJ鋳鍛(社長・林雅弘氏)は小山工場(栃木県小山市)に設置中だった国内最大級の熱処理設備の据え付けを終え、9月から本格稼働を開始した。熱処理能力が倍増しただけでなく、従来よりも大型製品の熱処理が可能となった。また熱処理チャートのデジタル化も実現し、品質管理能力も高めた。これまでボトルネックとなっていた熱処理工程の能力を引き上げ、需要の増加が期待される航空機部材などの受注拡大を目指す。
 UACJ鋳鍛は国内で鍛造事業、ベトナムで鋳物事業を展開するUACJグループの素形材事業会社。小山工場にはアルミニウム用としては国内最大となる1万5千トン油圧鍛造プレスをはじめ、大小さまざまな鍛造プレスを保有している。AS9100やNADCAPなどの航空・宇宙産業に関連する品質認証も取得しており、航空機部材をはじめ鉄道車両部材、船舶用部材、液晶・半導体製造装置用部材などを製造している。
 このほど新設したのは、溶体化処理炉・時効炉から成るバッチ式熱処理炉。それぞれ有効寸法は幅6・5メートル、奥行き6・5メートル、高さ1・5メートルで、国内最大規模の熱処理設備となる。1万5千トン油圧鍛造プレスに隣接して設置することで生産の効率化が図られている。熱処理炉は一部航空機部材の認定を終えて9月から本稼働に入っている。秋本浩鋳鍛工場長は「現在も認証取得作業を進めており、今年度中には航空機部材の大半を新設備で熱処理できるようにしたい」と話す。
 UACJ鋳鍛の鍛造事業を取り巻く事業環境は、半導体・液晶製造装置分野が停滞気味である一方で航空・宇宙分野では、官需や民間航空機向け部材が好調なほか、ロケット部品需要も底堅い動きを示している。航空・宇宙分野においては需要の増加に加えて部品の大型化も一部で進展。新設備の稼働で大型化する部品需要を捕捉できる体制を整えたUACJ鋳鍛は、これを武器にさらなる受注拡大を目指していく考えだ。

最終更新:10/18(金) 6:02
鉄鋼新聞

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