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想定以上のペースで進む人口減少 将来の年金受給額はますます減少?

10/18(金) 11:41配信

THE PAGE

 日本の出生数が想定を超えて減少しています。人口が減少すると経済成長において不利になるだけでなく、年金2000万円問題で揺れる年金財政もさらに悪化することになります。日本の人口はどうなってしまうのでしょうか。

年金財政さらに悪化するおそれ

 厚生労働省の人口動態統計によると、2019年1~7月の出生数は51万8590人と前年同期比5.9%のマイナスでした。日本はすでに人口減少フェーズに入っていますから、出生数が減るのは当たり前ですが、減少ペースが年々、早まっています。政府は定期的に将来の人口推計を行っていますが、人口の減少ペースは想定を上回っており、人口減少が加速している状況です。

 人口減少が進むと、経済規模が小さくなりますから、経済成長にとっても不利になります。理論上、人口が減っても、高成長を実現することは不可能ではありませんが、人口は経済成長を決定する大きな要素のひとつであることは紛れもない事実です。

 これに加えて、日本の場合、人口減少は年金財政の悪化を招くという問題があります。日本の公的年金は賦課方式といって、現役世代から徴収する保険料で高齢者の年金をカバーする仕組みですから、現役世代が減ると、その分だけ年金財政が悪化します。このところ年金2000万円問題がクローズアップされていますが、あくまでこの問題は現時点での人口予測が大前提です。もし想定を超えた人口減少が続いた場合、年金財政の悪化はこの程度では済まない可能性も出てくるでしょう。

出生率向上に必要なのは、子どもを最優先する仕組み作り

 日本では子育て支援が充実していないという指摘が以前から出ていますが、状況は一向に改善していません。ベビーカー論争に代表されるように、子ども連れに対する社会のスタンスも、子どもを優先するというコンセンサスはほとんどありません。一方で、多くの人が、日本の人口減少を嘆く発言をしているというのは、一種の自己矛盾といってよい状況です。

 日本の経済が弱体化していることから、人口に占める就業者の割合は、先進国の中でもかなり高い数値となっています。つまり、今の日本は、老若男女問わず、働きに出ないと生活を支えられない国になっているわけです。全員が働きに出ている以上、本当に出生率を上げたいと考えるのであれば、社会全体として、子どもを最優先する仕組みにしなければ、問題は解決しないでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:10/18(金) 11:41
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