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【台風19号】土砂崩れ96カ所 相模原市、山間部に集中

10/19(土) 5:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 記録的な暴風雨を観測した台風19号の襲来から、19日で1週間を迎える。相模原市内では土砂崩れが相次ぎ、18日午後5時現在で、96カ所に上ることが市のまとめで分かった。特に緑区の山間部に集中し、牧野地区では16カ所で崩落。同地区に住む60代の夫婦の行方がいまだ分かっておらず、消防や警察、陸上自衛隊が捜索活動を続けている。19日にかけて大雨が降る恐れもあり、土砂災害拡大への住民の不安は増している。

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 夫婦の捜索が続く牧野地区では、土砂が斜面を覆い尽くし、木は根元からなぎ倒されていた。市消防局などによると、土砂は幅約100メートルにわたって崩落。一部は土砂災害警戒区域に指定されていた。

 現場近くに住む50代の男性は12日深夜、ごう音を聞いた。

 「ゴー」

 台風19号が上陸した後、風雨が弱まった頃だった。メキメキと何かが壊れる音も耳にし、しばらくして自宅の外に出ると、「見慣れた隣家が跡形もなく、一面を土砂が覆っていた」

 避難するため、少し歩くと、別の場所でも土砂に押し流された住宅をいくつも見つけ、その1軒からうめき声が聞こえた。「誰か、閉じ込められている」。男性はすぐに119番通報。駆け付けた消防隊員が倒壊した住宅から75歳の女性を発見したが、その後、死亡を確認。50代の娘も腰の骨を折る重傷を負った。

 牧野地区に長く住む鈴木耕一さん(53)は、土砂崩れの危険性を肌身で知る1人だ。幼い頃、自宅近くで土砂が崩落した光景を、今も忘れられずにいる。それでも、今回の被害はより深刻という。鈴木さんは「『大雨が降ると危ない』とは分かっていたが、まさかここまでとは…」と下を向いた。

 13日から約70人で始まった捜索活動は、約130人まで増員して続けられている。重量で二次災害を引き起こす危険性を考慮し、重機は使用せず、隊員らが手作業で土砂をかき出している。

 6日たった18日。市は19日にかけて大雨が降る恐れがあることから、牧野を含む津久井地域に警戒レベル3の「避難準備・高齢者等避難開始」を発令、18カ所に避難所を開設した。

 牧野地区で正午過ぎ、防災無線から避難準備を呼び掛ける放送が流れると、住民が小雨の中、荷物を抱えて慌ただしく車に乗り込む姿があった。住民の一人は「急いで避難しないと。命を守るためだから」と語った。

 19日の捜索活動は、降雨などの状況を見て判断するという。

神奈川新聞社

最終更新:10/19(土) 5:00
カナロコ by 神奈川新聞

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