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欧州王者イギリスの「個」を上回った日本の「和」 車いすラグビーワールドチャレンジ2019

10/19(土) 9:07配信

カンパラプレス

 16日に開幕した「車いすラグビーワールドチャレンジ」。世界の強豪8カ国が集結したビッグイベントに、会場の東京体育館には連日大勢の観客が詰めかけ、大声援が送られている。そんななか、初戦で世界ランキング2位の日本は同10位のブラジルを破り、さらに同6位のフランスにも勝って連勝し、大会2日目の17日には準決勝進出を決めた。そして大会3日目の18日には、予選最終戦に臨み、ヨーロッパ選手権覇者の同4位イギリスと対戦。57ー51で破り、予選プール1位通過を決めた。

最後のプレーで見えた日本の強さ

 日本とイギリスはチームのスタイルがまったく異なる。車いすラグビーの中では障害の軽いハイポインター(持ち点3.0、3.5)なみの機動力をもつミドルポインター(2.0、2.5)を起用した「バランスライン」(「0.5、2.0、2.5、3.0」など)を柱とするイギリスは、コート上の4人のうち3人が縦横無尽に動き回る。スペースを見つけて次々と走り込こむなかでアウトナンバーのシーンをつくって得点する「個」のチームと言える。

 それに対して日本は4人の組織的プレーを得意とする「和」のチーム。特に今大会は、日本は「0.5、1.5、3.0、3.0」もしくは「1.0、1.0、3.0、3.0」のハイポインターとローポインター(0.5~1.5)とのユニット「ハイローライン」を主力としている。そのため、ハイポインターのプレーのサポート役としてローポインターが担う役割は大きく、またときにはハイポインターが相手を引き寄せたなかでローポインターがトライを決めるなど、4人のコンビネーションが重視されている。

そんな「個」対「和」の様相を呈した両チームの試合は、互いにそれぞれの力を存分に発揮するかたちで、がっぷり四つの展開に。前半は互いに譲らず、30-30で試合を折り返した。

 しかし第3ピリオドに入ると、「有効なマッチアップを見出し、相手を追い込んでコントロールする」日本のディフェンスが機能したことによって、イギリスは得意のパスの精度が落ち、ターンオーバーを繰り返した。そして、そのチャンスを逃さずに得点につなげた日本は、44-40とリードした。

 最終ピリオドは疲労からか、それまで機敏だった動きに陰りが見え始めたイギリスに対し、日本は攻守にわたって強度を落とすことなく果敢なプレーに終始した。なかでも印象的だったのは、残り5秒で池崎大輔がトライを決め、日本が57-51とリードした場面。勝利をほぼ手中に収めたにもかかわらず、日本はそれまでと変わらないプレーを見せ、最後は池崎が手を伸ばして相手のパスをブロック。試合終了のブザーが鳴るまで集中力を切らさない好プレーに、日本の強さが映し出されていた。

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最終更新:10/19(土) 9:52
カンパラプレス

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