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「刑務所みたい」虐待を受けた子どもを待ち受ける一時保護所の“過酷さ” 解決策となる里親制度も“善意頼み”

10/19(土) 9:06配信

AbemaTIMES

「閉じ込められて、外に出られず、外の様子もわからず、知らない大人に早く寝ろ、早く起きろと叱られ、自分の物ではない服を着て過ごし、頭がおかしくなりそう」
「刑務所みたいで、感情をなくし、脱走してしまいたくなる。なぜ子どもだけが自由を奪われるのか」

【映像】ネグレクトで一時保護した姉妹の里親になった女性

 次々と並ぶ、悲痛な叫び。これは、虐待などを受けた子どもたちを一時的に保護する東京都の「一時保護所」の実態について、第三者委員会がまとめた意見書に記された子どもたちの訴えだ。そこには、保護されるはずの場所で受けた“心の傷”がつづられている。

 一時保護所は児童相談所が運営する施設で、親から虐待などを受けた子どもたちをまず受け入れ、原則2カ月まで保護している。その間に児童相談所が親の調査などを行い、子どもを家族の元に戻すのか、児童養護施設などに預けるのかを決定する。いわば、子どもたちを守る最初の砦だ。

 しかし、意見書ではすべての一時保護所ではないとしながらも「私語を一般的に禁じていたり、子ども同士が目を合わせることを禁じところまである」「1人壁に向かって食事をする風景は、罰を受けているかのように見える」と“過剰な規制”を問題視している。ある一時保護所では、ルールを守れなかった子どもに対し「グラウンドを何周もさせる」など、行き過ぎた罰則を与えていることも明らかになった。

 なぜ、一時保護所で過剰な管理ルールが横行しているのか。かつて一時保護所に勤務していた日本社会事業大学専門職大学院の宮島清教授は、問題の根底に“職員不足”があると指摘する。

 「例えば20人(の子ども)をみているということになれば、どういう子どもたちか分からなかったりする。子ども同士がトラブルを起こして、無秩序な状況が生じることが一番怖い。職員の中では子どもたちの全体を守りたいという気持ちがあると思う。そうするとトラブルが起きないようにと新たなルールを作り、増えていく。それがどんどん厳しいルールになって、常識から離れているようなものがまかり通るようになる」

 この背景の1つにあるのが、定員超過状態となっている入所率の高さだ。都内7カ所にある一時保護所の2016年度の入所率は、義務教育期間中の男の子が150.6%、女の子が138.4%と定員を大幅に超えている。

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最終更新:10/19(土) 9:06
AbemaTIMES

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