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「不当な扱いを受けて後遺症になった」韓国紙、約束を破った北朝鮮を厳しく糾弾

10/19(土) 6:31配信

GOAL

韓国政界からも北朝鮮の態度に批判の声

 10月15日に平壌で行われたカタールW杯アジア2次予選を巡って、韓国国内で北朝鮮への批判が強まっている。韓国メディアも連日、北朝鮮の行動を「異常」とする論調を強めている。

 29年ぶりに平壌で開催された南北対決においては、北朝鮮側の厳しい制約への批判に加えて、韓国が不当な扱いを受けたことで、韓国国内で北朝鮮を批判する声が強まっている。例えば、韓国取材陣とファンの訪朝を一方的に拒否したことや、本来あるべきTV中継さえも、実施しなかった点が批判の対象となっている。

 韓国サッカー協会(KFA)は18日にAFC(アジアサッカー連盟)に対して、北朝鮮が取材陣とファンの訪朝を拒否したことについて「ホームゲーム開催国では、訪問するチームとメディアはいかなる差別なくビザを取得できるように保証しなければならない」というAFC競技運営マニュアルに抵触するとして、処分を求める抗議文を送ったことが明らかになっている。

 中継が行われなかった点に関しては、複数の韓国メディアによると、「録画での映像提供が約束されていた」とのことだったが、北朝鮮側から提供された映像は、「画質が悪く、放送用として使用するのは困難」なクオリティであったという。

 韓国紙『スポーツソウル』は「韓国サッカーが不当な扱いを受けたことで、平壌遠征の後遺症が継続して続いている」とし、北朝鮮側の対応を「不誠実」と非難。「北朝鮮は当初、平壌での南北対決開催を確定した際に、『H組に属する他の国と同様・同等の待遇をする』という約束をした」にもかかわらず、「韓国取材陣とファンの訪朝を一方的に拒否し、TV中継さえも不発させた」と糾弾した。

 さらに、当初北朝鮮側のメディアが「チケットは売り切れた」との情報を流しておきながら、「自発的に国際Aマッチを無観客試合にした」ことを「奇妙な決定。世界のサッカー界は疑問に思っている。北朝鮮が韓国との試合を通じて見せてきた一連の態度は異常と見るしかない」と一貫して厳しい言葉を並べた。

 一方で同紙はKFAの抗議により、AFCが北朝鮮に処分を下すのかどうかは「不透明だ」と展開。その理由として「分断国家という南北の状況を考慮すれば、北朝鮮に重い懲戒を下すのも容易ではない」こと、「W杯2次予選の場合は開催国のサッカー協会が中継とマーケティング権利を有する」ことを挙げている。

 しかしながら、北朝鮮は100万ドル(約1億800万円)以上とも見られる巨額な放映権収入を捨ててまで中継をしなかった。これに対しては「抗議をすることができるが、規定に違反したとは言えない」と結論づけた。

 南北対決を現場で観戦したFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長も「スタンドにファンがいなかったことには失望した」と、予期せぬ無観客の試合に戸惑いを隠さなかったが、同紙曰く「世界のサッカー界の首長は、北朝鮮の特殊性を考慮したせいか、処分などの解決策に言及しないまま、平壌を飛び立っていった」と批判的な論調で紹介している。

 さらに、この問題の余波は韓国政界にも広がっているようで、17日に行われた国会外交統一委員会の国政監査を通じて、一部の国会議員が異常であった北朝鮮遠征への批判を口にしているという。しかし、それでも「明確な解決策や対応策は出てこない雰囲気」とし、「不公正な待遇をした北朝鮮への批判が『虚空』のまま終わる可能性がある」と警鐘を鳴らしている。

最終更新:10/19(土) 6:31
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