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奪三振王ソフトバンク千賀に「質」求めた先輩

10/20(日) 8:09配信

西日本スポーツ

 ◆SMBC日本シリーズ2019第1戦 ソフトバンク7-2巨人(19日・ヤフオクドーム)

【データ】福岡移転後のソフトバンク日本シリーズ年度別成績

 エースでG制圧-。3年連続の日本シリーズ開幕投手となった千賀滉大投手(26)が7回3安打1失点でチームを勝利に導いた。開幕戦は自身2勝負けなしとなった。タカ打線は10安打で7得点。グラシアルに一発が出るなど、大技小技で巨人投手陣を攻略した。シリーズ開幕戦は昨年の引き分けを挟んで3連勝。シリーズ本拠地13連勝となった。3年連続の日本一へ最高のスタートを切った。

 「ON対決」以来19年ぶりとなった巨人とのシリーズ初戦、最も輝きを放ったのは千賀だ。2点リードの7回2死から5イニングぶりに安打を許すと、連打で二、三塁。代打重信を2ボールとしながら、追い込むと、内角低めに147キロのカットボールを投げ込んだ。相手は反応すらできない。最大のピンチを脱してグラブをたたき仁王立ちした。

 今季初めて最多奪三振のタイトルを獲得した右腕は、シーズン中にかつてのエース斉藤和巳氏(本紙評論家)から「なんでも三振ではなく、勝負どころでの三振を狙え」とその質を求めるよう助言を受けた。この日の奪三振は五つ。千賀にしては多くはないが、価値ある三振を奪った。

 V9時代の巨人堀内、黄金期の阪急山田に並ぶ、3年連続の日本シリーズでの開幕投手。「独特なものがある。久しぶりに緊張もあった」。この緊張をエネルギーに変えた。初球、いきなり159キロをマーク。スタンドのファンをどよめかせた。今季開幕戦の初球で自己最速の161キロを出した時と同じように、アドレナリン全開だった。

■初球159キロ

 「初回を0に抑えることがテーマだった」。そのシナリオ通り、初回を三者凡退で滑り出すと、3回2死一、三塁の場面も4番岡本を内角直球で遊ゴロに封じるなど1~5番に許した安打は阿部の先制ソロだけ。7回3安打1失点の圧倒的な投球で、山口との“ノーヒッター対決”を制した。

 球団76年ぶりの無安打無失点を達成した9月6日のロッテ戦(ヤフオクドーム)、快挙を目前にしてボールに向かって独りごちた。元巨人のエース桑田氏をほうふつさせるしぐさ。「そんな格好良いものではないです。気になることを言っていただけ」と振り返る。

 この試合では「つぶやき」こそなかったが、右腕は1球投げるごとに、頭の中でフォームを確認する。再現性を高めるためだけではなく、「僕の中に(変則フォームのロッテ)二木を入れてみたり」と足を下ろすタイミングをずらすなど、変化を加えることで相手を幻惑する狙いもある。剛腕のイメージだが、この器用さも大きな武器だ。

 千賀の快投でポストシーズンは楽天とのCSファーストステージ第2戦から7連勝。2011年から続くヤフオクドームでの日本シリーズの連勝も13まで伸びた。セ界王者にも圧倒的なチーム力を見せつけた。3年連続の日本一も視界良好。「あと三つ勝って日本一になれるよう、頑張ります」。お立ち台に立ったエースは、高らかに誓った。 (鎌田真一郎)

   ◇    ◇

 後藤芳光球団社長兼オーナー代行「千賀はすごいプレッシャーだったと思うけど、よく投げた。次も勝って優位に立って東京に乗り込みたいね」

西日本スポーツ

最終更新:10/20(日) 9:20
西日本スポーツ

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