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斬新すぎたデザイン 3代目ビュイック・リビエラ ハリウッドの名脇役 前編

10/20(日) 7:50配信

AUTOCAR JAPAN

最上級パーソナル・ラグジュアリーカー

text:Alstair Clements(アラステア・クレメンツ)
photo:Will Williams (ウィル・ウイリアムズ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
1963年から1965年の初代ビュイック・リビエラはアメリカの自動車黄金期を過ごしたクルマだった。ビル・ミッチェル率いるゼネラルモーターズのデザイン部門に属した、ネッド・ニクルスによる素晴らしいスタイリングを持ち、デトロイト生れのクルマの中でも最も印象深いクルマの1台だと思う。

【写真】ビュイック・リビエラ (26枚)

それに続く3代目、1971年から1973年までのビュイック・リビエラは、陰りゆくGMブランドの中にあって、最初で最後の独立したモデルだった。4代目以降はモデルと車体を共有し、エンブレムだけを張り替えたバッジエンジニアリング化していくのだ。

モデルレンジの中でも最上位に位置した、パーソナル・ラグジュアリーカーのデザインは少々過激すぎ、中古車としても人気が出ることはなかった。そんな安物感のイメージは、映画やテレビの脇役として登場しても、向上することはなかった。

1965年にはアートハウス系の映画にも登場するが、1971年から1973年のリビエラはギャングなどのクルマとして登場。派手なカーアクションの後、破壊されるのがいつもの流れ。

1990年代に盛り上がったハリウッド映画の中でも、1970年代の中古車は脇役の丁度いい小道具になった。ギャングスターが安く買って乗り回すようなイメージだ。1993年の「レッドロック/裏切りの銃弾」には1971年型にニコラス・ケイジが乗っていたし、1997年の「アイス・ストーム」ではケビン・クラインがドライブ。

映画の名脇役として活躍した「悪者」

ブルースウィリスは「ラスト・ボーイスカウト」で1971年型を爆破。メル・ギブソンは「リーサルウェポン3」で武器にした。他にも登場した映画はあるが、カナディアン・ブラック・コメディでも名脇役として活躍。「騎馬警官(デュー・サウス)」ではデヴィッド・マルシアーノが1972年型を運転した。

カナダでもやはりビュイックはカーチェイスを演じ、柔らかいサスペンションを激しく屈伸。ボディから独立したシャシー強度を実証するかのように、派手なジャンプと着地を繰り返した。

そんな1971年に発表された3代目リビエラは独立モデルとして誕生したが、フランスとイタリアに伸びる地中海沿岸をイメージさせる「リビエラ」という名前のクルマは、20年以上前から存在していた。初代リビエラが登場したのは1949年のニューヨーク・モーターショー。

一見コンバーチブルにも見える「ハードトップ・コンバーチブル」スタイルをまとって、ロードマスター・リビエラ・ハードトップクーペが発表。ドア後ろのBピラーをなくしたことが特徴で、流れるようなスポーティなサイドラインを描いている。だが1955年まで、4ドアのリビエラには採用されなかったデザインでもある。

ピラーレス・ウインドウに加えて、リビエラの特徴となるリアフェンダー前で落ち込むクロームメッキのサイドモール「スウィープスピア」が用いられた。このエレメントは最も有名になった1963年型には採用されず、3代目の1971年型には復活するも、その再び後消えてしまう。

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最終更新:10/20(日) 7:50
AUTOCAR JAPAN

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