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リーチ主将「歴史をつくれたのは監督、ファンのおかげ」4年後フランス大会で新たな歴史へ

10/21(月) 6:06配信

スポーツ報知

◆ラグビーW杯 ▽準々決勝 日本3―26南アフリカ(20日・東京スタジアム)

 初めて準々決勝に進出した日本は南アフリカに3―26で敗れ、ベスト4進出はならなかった。前半3分に先制トライを許したものの、肉薄し3―5で折り返した。だが後半は2度のW杯優勝経験がある相手に自陣で反則を重ね、PGで突き放されて力尽きた。アジア初、自国開催のW杯で1次リーグ(L)4連勝で初の決勝トーナメント進出を果たし、歴史を大きく塗り替えた。ジョセフ・ジャパンは、次回2023年フランス大会で再び新たな歴史に挑む。

 敗者に向けられた鳴りやまない拍手、声援の中で日本代表は円陣を組んだ。輪の中心でリーチ主将が、涙を流す仲間たちに話しかけた。

 「下を向く必要はない。胸を張って。このチームを作ってキャプテンとして誇れる。選手一人ひとりを誇りに思う。今後、態度、姿で見せることが大事」

 初めて到達した準々決勝の舞台を味わうように、選手たちは終了後30分近くグラウンドに残った。寒さが厳しい今年2月の東京・町田での合宿中にできたチームソング「ビクトリーロード」の歌詞通り「最後は 笑える日が 来るのさ」と信じたことは間違っていなかった。ラグビー界の歴史を変え、日本中、世界中を熱狂に巻き込んだ1か月間。強さは世界に証明できた。

 南アフリカの壁は厚く、高かった。強力FWと鋭い出足に圧力を受け、得意の速い展開に持ち込めない。松島は「自分たちのサインプレーが読まれているような防御だった」と白旗を掲げた。前半3分に先制され、得点は相手にシンビン(一時的退場)が出て1人多い10分間に得たPGの3点のみ。前半は自陣深くでも耐えていた防御は崩され、今大会安定していたラインアウト獲得率は62%にとどまった。後半はこらえきれず反則を連発し、PGを次々と献上。07年W杯フランス大会1次L、オーストラリア戦(3●91)以来のノートライ負けを喫した。

 完敗にリーチは「対応できなかった。残念ながら南アの方が勝ったが、素晴らしい経験だった。日本代表でプレーしたことを誇りに思う」と悔しさと達成感をにじませた。08年に初めて代表入りし、当て字で「舞蹴利一(マイケル リーチ)」と日本名を考えていた。その頃から思いは一つ、「日本代表は強いんだと見せたい」だった。4年前、日本の真夜中にイングランドで起きた「ブライトンの奇跡」を今度は日本で、実力で勝つところを見せたかった。

 この1年だけで240日近く共に過ごし、地獄といわれた4年前よりも過酷な合宿を重ねた。並行して活動するスーパーラグビーのサンウルブズに主力を出さず、批判を浴びても全てはW杯のためだった。1次Lとこの日を含めた大会全5試合で先発したのは9人。疲労が増していく選手たちに、南アフリカを倒す力は残っていなかった。

 ただ、1次L4連勝、史上初の決勝トーナメント進出で歴史を変えた。続投が決定的なジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)は「若い選手が本当に育ってきて日本ラグビーの未来につながる」と手応えを明かした。リーチも「日本はこれから、ますます強くなっていく。アジアで初の準々決勝に進出し、歴史をつくれたのは監督、ファンのおかげ」。新たに獲得したファンの後押しも受け、勝利を信じて歩み続ける道は、4年後のフランス大会につながっていく。(大和田 佳世)

最終更新:10/22(火) 17:45
スポーツ報知

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