ここから本文です

“反社”関与もささやかれたエステ企業の粉飾決算 「経営陣の交代・奪還劇」が招いた倒産

10/21(月) 7:00配信

ITmedia ビジネスオンライン

 1900年に創業した国内最大級の企業情報データを持つ帝国データバンク――。最大手の信用調査会社である同社は、これまで数えきれないほどの企業の破綻劇を、第一線で目撃してきた。

【画像】ビューティ・ソリューションズが入居していたビル

 金融機関やゼネコン、大手企業の破綻劇は、マスコミで大々的に報じられる。実際、2018年に発覚した、スルガ銀行によるシェアハウスの販売、サブリース事業者・スマートデイズへの不正融資問題などは、記憶にとどめている読者も多いだろう。一方、どこにでもある「普通の会社」がいかに潰れていったのかを知る機会はほとんどない。8月6日に発売された『倒産の前兆 (SB新書)』では、こうした普通の会社の栄光と凋落(ちょうらく)のストーリー、そして読者が自身に引き付けて学べる「企業存続のための教訓」を紹介している。

 帝国データバンクは同書でこう述べた。「企業倒産の現場を分析し続けて、分かったことがある。それは、成功には決まったパターンが存在しないが、失敗には『公式』がある」。

 もちろん、成功事例を知ることは重要だ。しかし、その方法は「ヒント」になりこそすれ、実践したとしても、他社と同様にうまくいくとは限らない。なぜなら、成功とは、決まった「一つの答え」は存在せず、いろいろな条件が複合的に組み合わさったものだからだ。一方で、他社の失敗は再現性の高いものである。なぜなら、経営とは一言で言い表すなら「人・モノ・カネ」の三要素のバランスを保つことであり、このうち一要素でも、何かしらの「綻(ほころ)び」が生じれば、倒産への道をたどることになる。

 そしてそれは、業種・職種を問わずあらゆる会社に普遍的に存在するような、些細(ささい)な出来事から生まれるものなのだ。実際、倒産劇の内幕を見ていくと、「なぜあの時、気付けなかったのか」と思うような、存続と倒産の分岐点になる「些細な出来事」が必ず存在する。同書ではそうした「些細な出来事=前兆」にスポットを当てて、法則性を明らかにしている。

 本連載「あなたの会社は大丈夫? 『倒産の前兆』を探る」では、『倒産の前兆』未収録の12のケースを取り上げ、「企業存続のための教訓」をお届けする。第5回目は某有名タレントが商品のプロデュースに関わっていたものの、経営陣が泥沼の「経営権奪い合い」を繰り広げ、粉飾決算にまで手を染め倒産したエステ企業、ビューティ・ソリューションズを取り上げたい。

――エステサロン経営 ビューティ・ソリューションズ

破産した他社からエステティックサロン事業を譲受し、増収傾向に転じさせるが、突如として、資金の借り入れ先である企業へと経営権が移行。それ以降、新経営陣と旧経営陣の間で、泥沼ともいえる経営権の奪い合いが繰り広げられ、そのなかで資金繰りが悪化していく。簿外債務や粉飾決算にも手を出していた同社は、いったいどのような経営の紆余曲折の末に、倒産に至ったのか。

1/4ページ

最終更新:10/21(月) 11:15
ITmedia ビジネスオンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ