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【天皇賞・秋 今週のキーマン】アーモンドアイの国枝調教師、サートゥルナーリアとの対決に「日本一を証明してほしい」

10/22(火) 6:04配信

スポーツ報知

◆第160回天皇賞・秋・G1(10月27日・芝2000メートル、東京競馬場)

 G1馬10頭がそろう天皇賞・秋(27日、東京)の最大の注目はロードカナロア産駒の激突。秋初戦を迎える昨年の年度代表馬、アーモンドアイの国枝栄調教師(64)に、坂本達洋記者が直撃。完成期を迎えた4歳牝馬の「今」を聞いた。

 ―秋の始動戦となる天皇賞・秋は、3歳馬のサートゥルナーリアを含むG1馬10頭がそろう豪華メンバーです。

 「ロードカナロア産駒同士の対決でしょう。(サートゥルナーリアは)ダービーしか負けていないし、雌雄を決する戦いで盛り上がるんじゃないの。初戦だけどG1だから、しっかりとつくってきた。ここを目指してきている馬と走れるので、楽しみ。日本一を証明してほしい」

 ―1週前追い切りは、ルメールが騎乗して美浦・Wコースで3頭併せ。馬なりで66秒4―12秒2と、外レッドローゼス、中コズミックフォースのオープン馬相手に最先着。

 「前に2頭を置いて、しまいの反応を確かめてもらった。ドバイ(ターフ)の時と同じようにリラックスしているし、動きも合格じゃないかな。メンタル面でどっしりして、余裕がある」

 ―4歳秋を迎えて、さらなる成長点は?

 「普段の調教でも、以前はキャンターでも弾んだ感じの走りだったけど、だんだんそんなことは疲れるだけだから、と無駄なことをしなくなった。気持ちが高ぶらなければ、余計なトラブルはないし、回復も早くなるからいいことだよね。完成期というか、いい意味でしっかりとしてきた」

 ―前走の安田記念は、スタート直後に大外枠の馬が内に斜行して後方からになる致命的不利。直線でも追い出しを待たされる場面があって、上がり最速32秒4で3着。

 「あそこまで追われたことがなかったのだけど、本気を出したら、あれだけ走れちゃう。今までは勝っちゃうから、馬のペースで競馬をしていたけど、間に合わないところから一気に来たからね。今まで8割くらいだったのが、9割くらいまで出した。見ている方も、すごいなと思ったよ」

 ―広い東京の2000メートルは、ベストの条件に思えますが。

 「いいと思うよ。ただ、(2000メートルのコース形態は)外枠で出遅れて流れに乗れなかったりしたら心配。そういう意味では(大きなカギは)ゲートだよね。ジャパンCなんか、最高に良かった。内枠を引いて、サーッと行けてね」

 ―この先は連覇のかかるジャパンC(11月24日、東京)か、今回と同じ芝2000メートルの香港カップ(12月8日、シャティン競馬場)あたりが候補になってきますか?

 「その2つになってくると思う。香港は競馬ができるのかどうか、行ったはいいけど、トラブって、馬が体調を崩したらよくないしね。そこらへんは流動的だけど、天皇賞・秋が終わった頃には情勢も見えてくると思うし、そこはクラブ(オーナー)がいろいろ考えてくれると思いますよ」

 ◆国枝 栄(くにえだ・さかえ)1955年4月14日、岐阜県生まれ。64歳。東京農工大卒業後、78年から美浦・山崎彰義厩舎で調教助手。89年に調教師免許を取得して、90年に開業。99年のスプリンターズS(ブラックホーク)でG1初制覇。10年にアパパネで史上3頭目の牝馬3冠達成。JRA通算883勝。JRA・G1・15勝を含む重賞49勝。

 《取材後記》 国枝調教師の言葉は、示唆に富んだ視点の話が多い。「俺らの世代は『巨人、大鵬、卵焼き』でやってきたけど、今じゃセ・リーグだけじゃなくて、競い合ってパ・リーグも盛り上がっているだろ」。先日出版されたばかりの著書『覚悟の競馬論』の話題になると、競馬界の“東西格差”が是正されてこなかった現状をプロ野球を引き合いに出して嘆いていた。

 プロ野球は04年の球界再編騒動を大きな契機に、今ではパ・リーグも人気、実力ともに備わるように変わった。国枝師に言わせれば、「現状にあぐらをかかず、アスリートである馬や支えてくれる競馬ファンに還元していかないと」。世間一般の感覚を忘れずに、より良き変革の必要性を説く。アーモンドアイのブレイクで注目を浴びているが、優れた発信力も魅力だ。(坂本 達洋)

最終更新:10/23(水) 15:17
スポーツ報知

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