ここから本文です

バーニー・サンダースは正しい、今や企業内の富と権力を再配分すべき時だ

10/21(月) 12:16配信

The Guardian

 寡頭制が米国を支配している。共和制は奪われ、民主国家は私物化され、不労所得主義が横行している。米国人の富裕層上位10%が、全資本所得の推定97%を独占している。2008年の金融危機以降、米国で生み出された新たな収入の半分近くは、上位1%の人のものとなった。米国で最も裕福な3人は現在、底辺にいる国民1億6000万人の合計より多くの財産を持っている。そしてウォルマート株式の約半数を相続し、米国で最も裕福な一族であるウォルトン家は、下部を占める42%の国民より多くの財産を所有している。

 大胆な行動が必要である状況は、明確かつ圧倒的だ。寡頭制の力に挑み、暴走した環境破壊を止めることができるのは、経済および政治の権利の抜本的な再建だけだ。幸いなことに、バーニー・サンダース上院議員が、この危機の規模に合った新しい計画を発表したところだ。
 
 サンダース上院議員が14日に発表した、企業の説明責任と民主主義に関する計画は、2020年の米大統領選に向けた民主党候補指名争いで抜きん出るための、米国における経済民主主義に向けた最新かつ最も大胆な提案だ。この計画はその中核において、企業内の経済的・政治的権利を、外部株主や経営陣から、集団としての労働者へと再配分することで、企業を民主化しようとしている。これは富と収入の再配分だが、重要なのは、権力と統制権の再配分でもあるということだ。企業の民主化により、企業は富の抽出と寡頭制の権力のための原動力としての存在から、真に目的を持った、平等主義の機関に転換されることになる。そこでは、その会社の運営に対して労働者が集合的に利害関係と発言権を持ち、皆で作り出した富を共有する。

 サンダース氏の計画は、米国企業全体の所有権や統制権を根本的に配線し直すことで、経済的・政治的権利を変え、民主化するものとなる。企業は、全株式の最大20%を10年かけて民主的な従業員持株基金へと移し、企業資産を労働者と共有することが求められるようになる。外部株主とその間に入る金融機関が恩恵を受けていた、投票権の独占が終わることになる。従業員は、自分たちが働く企業の種類や規模に関係なく、企業の意思決定に票を投じる権利が保証され、自分たちの賃金の決定にも意見することが可能となる。取締役会は民主化され、大企業では取締役の少なくとも45%が、当該企業の従業員から直接選挙で選出された人物となる。

 所有権と統制権の新たな概念づくりに重点を置くのは、極めて重要な前進だ。私たちは今、二つの深刻な危機に直面している。環境破壊、そして地位と報酬の歴然とした格差だ。原因はどちらも同じだ。私たちの経済にある、深刻で非民主的な権力の集中。労働者は、自分たちが働く企業に対し、意義ある利害関係や発言権を持たない。企業の投票権は、利益を吸い上げる金融機関のネットワークによってほぼ独占されている。財務上の必要性は、労働力や地球環境よりも優先されている。

 企業(そしてそこでの権利の配分)は、自然でも不変でもない。企業内に現在存在する、ひどく不公平な権力と報酬の配分が、避けられないなどということは決してない。企業とは社会的な機関であり、その権利と特権は公的に定義付けられている。私たちが変えることができるのだ。私的な支配ではなく、社会的な統制をもって。寡頭制ではなく、民主主義によって。サンダース氏の発表は、こうした民主化に向けた、そして人と地球環境にふさわしい、より深い経済再編への重要な一歩なのだ。

マシュー・ローレンス氏は、英シンクタンク「コモン・ウェルス」の代表。【翻訳編集】AFPBB News

「ガーディアン」とは:
1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。

最終更新:10/21(月) 12:16
The Guardian

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事