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NBA、バルセロナも導入する最新型「ウェアラブルデバイス」とは? 日本スポーツが遅れるテクノロジーを知る

10/21(月) 7:40配信

REAL SPORTS

今や世界のスポーツ界の発展にとって切り離すことができなくなった、テクノロジー。強化、分析、マーケティング、ファンエンゲージメント、スタジアムエクスペリエンス、エンターテインメント……。その可能性はあらゆる分野に及ぶ。日本のスポーツ界はこの分野において世界に大きく後れを取っているといわれるなか、世界の「スポーツ×テクノロジー」の最新トレンドはどのようになっているのだろうか? 

今回は、ここ数年でプロスポーツリーグやチームでの導入が急増している「ウェアラブルデバイス」について紹介する。


(本記事は、6月23日に『REAL SPORTS』で掲載された記事に一部、加筆・修正を行って掲載しています)

FCバルセロナと組んで急伸する「Wimu Pro」

日本のスポーツ界ではあまり情報を耳にしないが、世界のスポーツ界ではどんどん進化しているもの、それはウェアラブルデバイスだ。選手の位置情報や生体情報を取得することで負傷を防ぎ、パフォーマンスと戦術を改善するためテクノロジー、あるいは視聴者向けのエンターテインメントシステムとして、ここ数年、導入する国やチームが急速に増えている。

世界的なトレンドともいえる流れのなかで、競技によって使用されるデバイスの機能や目的が異なるのは興味深い。テクノロジーといえばアメリカというイメージがあるが、アメリカ以外の国のベンチャーが生み出したデバイスが勢力を伸ばしているのも特徴だ。それぞれの分野で注目のデバイスを紹介しよう。

サッカーでは、2006年設立のオーストラリアの企業Catapult(カタパルト)が開発した、ユニフォームの下に装着するスマートベストがプレミアリーグ、ブンデスリーガ、Jリーグなどで使用されているが、最近ではスペインのFCバルセロナが2017年から導入している「Wimu Pro(ウィム・プロ)」が伸びている。

カタパルトと似たベスト型だが、より機能が多い。カタパルトの場合、GPSによって走行距離、速度、加速、減速などを計測できるが、ウィム・プロは同様の機能のほかに心拍数、酸素レベル、疲労、ヒートマップなどもリアルタイムで表示される。

2008年にスペイン南部の都市アルメリアに設立されたリアルトラック・システム社が開発したこのデバイスは、2016年、FCバルセロナのプロバスケットチームに試験導入された際に高評価を得て、バレーボールなど同クラブのほかのスポーツチームにも拡大した。バルサの導入からレアル・マドリードなど他クラブにも広まり、昨年にはスペイン1部リーグ、ラ・リーガと技術パートナー契約を結んだ。

2018年夏には、メキシコサッカー連盟が開設した技術革新センター「CITEC」ともパートナー契約を締結。手始めとして、男女の代表チーム、メキシコ1部リーグ・リーガMXの全クラブ、メキシコ女子リーグの全クラブ、レフェリーにウィム・プロを配布したところすぐにその効果が認められて、2部リーグの全クラブ、下部組織のリーグにも導入され、現在、計63チーム、1375人が使用している。

ウィム・プロは代表チームレベルでもメキシコのほかスペイン、ロシア、コスタリカ、ラトビア、ミャンマーなどで使用されており、サッカー界の一大勢力となりつつある。ほかのスポーツでの活用も始まっており、5月30日から7月14日まで開催されているクリケットワールドカップに出場しているスリランカ代表も着用している。

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最終更新:10/21(月) 7:40
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