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BMX競技用ジーンズが完成 倉敷・児島の3社製作、26日に国際大会初陣

10/21(月) 23:40配信

山陽新聞デジタル

 東京五輪で初採用される自転車競技「BMXフリースタイル・パーク」の全日本連盟(本部・岡山市南区福富西)が開発を呼び掛けていた競技用ジーンズが21日、完成した。繊維産地・倉敷市児島地区の3社が製作。26日に開幕するアジア選手権(ジャカルタ)で“国際大会デビュー”する。

 動きやすいよう伸縮性の高い生地を採用。ハンドルから手を離す際に自転車を挟む膝下に、滑り止め加工を施した。けが防止のため金属のリベット(びょう)は使わず、刺しゅうで代用。ベルト通しを増やして、ずり下がりにくくしている。

 世界大会でも上位を争う大池水杜(みなと)選手(22)=岡山市在住=と中村輪夢(りむ)選手(17)が、同市内の連盟の拠点で着用して試走した。大池選手は「とても動きやすい。このジーンズをはいて、いい結果を岡山に持ち帰りたい」と話していた。

 BMXフリースタイル・パーク専用の競技用ジーンズを完成させたのは、ビッグジョン(倉敷市児島田の口)、豊和(同)、WHOVAL(フーヴァル)(同児島下の町)の3社。ビジネスでは競合関係にあるが、それぞれが培ってきた技術と経験を結集し、「世界で戦う1本」を完成させた。

 生地は伸縮性が非常に高く、膝にプロテクターを着けてもぴたりとフィットし、動きやすい。遠征の際に洗濯しやすいよう速乾性もある。黒を基調とした競技会場に映えるよう、革パッチは日の丸をイメージした赤を採用した。

 「ジャパン」「ジーンズ」の頭文字を取って「J」と命名。濃さの異なる青2種と黒を用意して、日本自転車競技連盟の強化指定選手7人に大会で着用してもらう。

 共同開発は昨年、岡山市内に本部を置く全日本フリースタイルBMX連盟が地元メーカーに提案した。ただ、市場で競い合う関係性や、ものづくりに対する考え方の違いなどから協業に否定的な企業が多く、取り組みは難航。同連盟の出口智嗣理事長は「(メーカーに)そんなことはできるわけがないと言われた」と振り返る。

 最終的に3社がテーブルに着き、意見交換して完成させた。WHOVALの石橋秀次社長は「これまでなかったことだが、自分たちにはない発想が出て楽しかった」と話す。

 BMXでは、ライバル選手でも互いの健闘をたたえ合う文化があるという。その精神を体現するように、メーカーが力を合わせて作り上げたジーンズ。出口理事長は「BMXを通じて岡山の企業が一つの輪になり、地域活性化につながっていけば」と期待する。

最終更新:10/21(月) 23:40
山陽新聞デジタル

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